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中日新聞掲載の大学記事

お知らせ  2024.12.11

70年前の計算機 どんな構造? 名工大生ら 手回し式の操作体験

平沢教授(左)の説明を受けながら計算機を操作する学生=昭和区の名古屋工業大で

平沢教授(左)の説明を受けながら計算機を操作する学生=昭和区の名古屋工業大で

 昭和区の名古屋工業大で10日、約70年前に製造された手回し式計算機の操作を学生らが体験した。電卓が普及する前に技術者が使っていた製品で、学生らは歯車を組み合わせた複雑な内部機構を興味深そうに観察した。

 操作したのは1950年代に製造されたタイガー社製の計算機2台。同大の平沢美可三(みかみ)教授(54)=幾何学=が自ら購入したり、譲り受けたりした計算機のコレクションから提供し、使い方を説明した。

 仕組みは足し算と引き算が基本。計算したい数をレバーで1桁ごとに設定してハンドルを回すと別のダイヤルに結果が表示される。ハンドルを複数回回せば掛け算や割り算もでき、平沢教授は「筆算の考え方と同じ。そろばんの達人よりは遅いかもしれないが、誰でも使えるのが強み」と解説した。

 学生は実際に操作しながら、繰り上がりの際の動作や誤操作を防ぐ仕組みなどを観察し「どういう構造になっているんだろう」と驚いていた。平沢教授は「寝かせておくのはもったいない。学生の学びに役立てば」と話した。 (芝野享平)

(2024年12月11日 中日新聞朝刊市民版より)

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