学生たちが作った新たな生涯学習手帳＝岡崎市役所で

　講座やイベント、展覧会などで学んだ内容を自由に記録できる岡崎市の「生涯学習手帳」。その新デザインを同市舳越町の愛知学泉短大の学生たちが考えた。岡崎城や徳川家康をモチーフに、楽しく継続できる工夫を多く取り入れている。（杉山果奈美）

■ポップなイラスト満載

　新デザインは、岡崎らしさを意識。表紙は薄紫色の背景に岡崎城や藤の花をあしらった上品なものと、水色の背景に家康と岡崎城が配置されたシンプルなものの２種類を用意した。

　特にこだわったのは、一つ学ぶたびにシールを貼っていく「学びのマラソン」のページ。実際に学生たちが岡崎公園内を歩き、見どころをポップなイラストで再現。大手門からからくり時計などを経て、１５マスでゴールの岡崎城にたどり着くデザインにした。これまでは自由に感想を書く欄がページのほとんどを占めていた学習記録も、書き込む内容に困らないように、学んだジャンルや満足度などを追加。幅広い年齢層が使えるように文字も大きめにした。

　市から依頼を受けて取り組んだのは、同短大生活デザイン総合学科の２年生４人。岡崎をＰＲする動画を見たり、市から手帳の利用者の声を聞いたりして制作した。三浦愛奈さん（２１）と棚瀬双葉さん（１９）は「岡崎に愛着を感じながら楽しく進められるように工夫した。今まで利用していた人はもちろん、若年層の人にも使ってもらえたら」と話す。

　新デザインは、ワードかＰＤＦ形式のみ。足りなくなった学習記録のページを増やしたり、好きな大きさに印刷してファイルに挟んだりするのも可能。市のホームページからダウンロードできる。

（2023年11月9日　中日新聞朝刊西三河総合版より）