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学生活動  2023.05.26

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福祉の理想 学生の目で実現 日福大生 東浦のグループホーム設計参加

建築中の施設を見学する学生たち=東浦町緒川で

建築中の施設を見学する学生たち=東浦町緒川で

■来月完成 施設側「目線が新鮮」アイデア採用

 東浦町緒川で建設が進む認知症高齢者向けのグループホームの設計に、日本福祉大で建築について学ぶ学生が関わっている。施設は年内オープンを目指しており、学生たちは6月に完成する建物を心待ちにしている。(栗山真寛)

 同大健康科学部(半田市)の村井裕樹准教授(福祉住環境計画)のゼミナールで学ぶ4年生3人で、昨年12月からプロジェクトに参加してきた。施設役員や、設計を担当する設計事務所に勤めるゼミのOB、自身も1級建築士である村井准教授ら専門家による打ち合わせにも学生が参加。内装案をプレゼンテーションしたり、地域交流の場にもなる庭の植生を考えたりし、実際の建築現場も見学した。

 石黒克己さん(22)は「入所者が自分の部屋だと分かるように、部屋ごとに壁紙の色を変える提案をした」といい、会議で「新しいアイデア」と評価された。墨大典さん(21)は、事例収集して部屋番号を住所のように丁目と番地で表示する提案が採用された。

 各個室の入り口の一工夫が採用された浅岡陽佳さん(22)は「入所者のためのプラスアルファの工夫ができる場合とできない場合があるなど、知識として学んだものとは別の経験が得られた」と手応えを話した。

 グループホームに共同出資して役員に名を連ねる社会福祉法人メドック東浦の吉田禎宏理事長は「少しでも学生の勉強になって福祉のことを知るきっかけになれば」と、プロジェクトを始めた理由を説明する。ふたを開けてみると「これまで福祉の概念だけで施設を造っていたので、学生の目線は新鮮だった。福祉はこうあってほしいという理想を、一生懸命考えてくれていた」と、施設側も得ることが多かったという。

(2023年5月26日 中日新聞朝刊知多版より)

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