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中日新聞掲載の大学記事

2010.08.01

定員割れ私大 4割切る

■3年ぶり 不況で地元へ 地方回復

 今春、4年制私立大で定員割れしたのは38.1%と前年度より8.4ポイント減少したことが、日本私立学校振興・共済事業団の調査で分かった。3年ぶりに4割を下回り、やや改善したが、依然、厳しい状況が続いている。

 事業団は「不況で地元志向が強まり、地方の中小規模の大学は入学者が増えた。しかし来年度は18歳人口が約2万人減り、厳しい状況に変わりはない」と分析している。

 調査対象は全国のほぼ全校の569校。定員割れは48校減の217校。定員に占める入学者の割合を示す入学定員充足率が50%未満の大学は31校から13校に減った。

 学校所在地の地域別の充足率は、広島県を除く中国地方と福岡県がともに前年度より10ポイント増、北陸9ポイント増、愛知県を除く東海が6ポイント増などと地方でアップした。

 規模別では、前年度に定員割れしていた「入学定員600人以上800人未満」の大学が104%。「200人以上300人未満」が9ポイント上昇して96%になるなど改善した。

 全体の充足率は108%。地域ごとでは福岡県が115%で最も高く、東京都、埼玉県、宮城県がそれぞれ114%で続いた。低いのは四国の85%、宮城県を除く東北87%だった。

 志願者は4%増の延べ約318万人、入学者は2%増の約48万9000人。志願倍率は7倍で前年度より上がった。

 私立短大は62.5%が定員割れ。前年度より6.3ポイント減だが、4年連続で6割を超えた。定員充足率は91%で、6年連続100%を下回った。

(2010年8月1日 中日新聞朝刊32面より)
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