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学生活動  大学野球  2022.05.24

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折れたバット活用法 一緒に考えよう 名古屋聾学校×名城大

愛知1部リーグ代表から折れたバットを受け取った名古屋聾学校の生徒ら=日進市藤島町の名城大日進総合グラウンドで

愛知1部リーグ代表から折れたバットを受け取った名古屋聾学校の生徒ら=日進市藤島町の名城大日進総合グラウンドで

■愛知大学野球協力 商品開発が始動

 愛知大学野球連盟に所属する野球部員たちの折れたバットを活用し、名古屋聾(ろう)学校(名古屋市千種区)インテリア科の生徒と名城大(同市天白区)経済学部のゼミ生が共同で商品開発するSDGs(持続可能な開発目標)プロジェクトが始動した。9日には、同大の日進総合グラウンド(日進市)でバット授受セレモニーが開かれた。 (平木友見子)

 インテリア科は、木材加工を中心に家具作りを学んでおり、プロ野球中日ドラゴンズの選手の折れたバットを再利用して、名古屋フィルハーモニー交響楽団に指揮棒を提供するなどしている。同大の伊藤志のぶ教授は、廃棄される野球部のバットの有効活用や障害の有無を超えた交流を目指し、このプロジェクトを同科に提案。同大野球部が所属する同連盟の協力も得た。

 伊藤教授のゼミ生が調査したところ、愛知1部リーグの5大学で折れるバットは年間約870本。1年で成木125本分が廃棄されている計算になるという。すでに依頼が来ている三谷水産高(蒲郡市)と食品会社が開発したつくだ煮の箱を皮切りに、生徒とゼミ生でさまざまな商品開発を行い、10月の文化祭と大学祭での販売を目指す。

 式典では、愛知1部リーグ全7大学の代表から折れたバットを手渡された名古屋聾学校1年の女子生徒(18)は「社会貢献できるものを作りたい」とあいさつ。同連盟学生委員長で中部大4年の市川竜己さん(21)は「バットが折れるまで練習した成果もぜひ球場で見てほしい」と呼びかけた。

(2022年5月24日 中日新聞朝刊県内版より)

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