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学生活動  2021.10.27

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綿から見えた服の裏側 産官と連携 椙山女学園大生が栽培

綿を収穫して笑顔を見せる学生ら=千種区星が丘元町で

綿を収穫して笑顔を見せる学生ら=千種区星が丘元町で

 千種区の椙山女学園大の学生らが、近くの商業施設「星が丘テラス」の一角で服の原料となる綿の栽培に取り組んでいる。産官学が連携し、栽培を通じて身近な服が作られる過程への理解を深めるのが目的。綿の実が順にはじけ、今月から収穫も始まった。(山本拓海)

 国際コミュニケーション学部の学生38人が「グローバリゼーション論」の授業の一環で参加。プランターを2人に1鉢用意して5月に種をまき、星が丘テラスの通路に設置した。農薬を使わない「オーガニック栽培」で、日々の世話はテラス関係者らが協力し、クリーム色の花が7月末から咲いた。花の根元の実が徐々に成長して次々にはじけ、雲のような白色の綿が姿を現している。

 種から綿を育てる取り組みは、星が丘テラスに出店するファッションブランド「ファクトリエ」が一般向けにも展開する企画。希望者は収穫した綿をファクトリエの店舗に送ると、自分で作った綿の入ったTシャツが購入でき、完成品が来年6月ごろに届く。

■大量生産・消費の現状学ぶ

 学生らにはファクトリエのほか、星が丘テラスを運営する東山遊園、東山動植物園、三重県菰野町の造園会社「メイガーデンズ」が協力。学生らは労働環境の整っていない中で服が大量生産され、各地で大量消費が続く現状も学んだ。

 綿を収穫した2年横田海光(うみ)さん(20)は「服を買えるのは当たり前でなく、綿を種から育てる人がいる。服ができるまでの裏側を考える機会になった」、4年笹山理央さん(22)は「デザインや値段だけでなく、作られる過程までを考えて買う服を選びたい」と語った。

 授業を担当する水島和則教授は「綿を自分たちで栽培することで国際理解も深めてほしい」と話した。

(2021年10月27日 中日新聞朝刊なごや東総合版より)

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