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中日新聞掲載の大学記事

2010.06.07

愛知大学野球 名城大3季ぶり1部昇格

 名城大(2部1位)が中京大(1部6位)に8−4で勝ち、連勝で3季ぶりの1部昇格を決めた。中京大の2部降格は15季ぶり。愛工大(1部5位)は東海学園大(2部2位)に1−0で競り勝ち、連勝で1部残留を決めた。

■中京大に連勝

 派手な感情表現はない。だが、名城大ナインは確かな喜びを感じていた。中京大に連勝して、3季ぶりに1部昇格が決定。就任2年目の松永健二監督(32)が「ホッとした。やっと(1部リーグ主会場の)瑞穂球場で野球ができる」としみじみ話せば、主将の森越も「うれしい以外の言葉が見つからない」と満面に笑みを浮かべた。

 1回戦に快勝した勢いがこの日も続いた。1回、相手の失策を逃さずに2点を先制。一時は逆転されたが、すぐに同点、勝ち越しと中京大の戦意をそぐように得点を重ねた。6回には森越がチーム8点目となる左翼越えのソロ本塁打。プロも注目する名城大の大黒柱が祝砲を打ち上げた。

■礼儀重んじる私生活の変化が野球に結実

 昨春の松永監督の就任後、チームは少しずつ変化した。人間教育を重んじる松永監督は部員の授業への出席を重視して、練習時間を就任以前の昼間から夕方に変更。野球の技術より、礼儀やあいさつ、言葉遣いなどの指導に力を入れた。

 「技術面の話はほとんどしない」と松永監督。森越は「野球のミスより、私生活のミスをひどく怒られる。私生活の変化が野球にも出ていると思う」と成果を実感する。

 1部昇格は通過点の位置付け。目指すのは秋の明治神宮大会など全国だ。「やっとスタート地点に立っただけ」と松永監督。森越は「秋までにもっと追い込みたい」と早くも気持ちを高ぶらせていた。 (麻生和男)

■中京大2部降格「監督の責任」

 中京大は秋季リーグ戦を2部で戦うことになった。2部は2003年春以来で、村瀬監督は「仕方ない。監督の責任です」と重く受け止めた。この日は5日に続いて主戦・上杉が先発したが、2イニングで5失点。チームは4回まで毎回失点するなど波に乗れなかった。「今季は追い掛ける展開が続いて、精神的にもつらかった。2部も力はある。早く1部に戻らないといけない」と村瀬監督。早期復帰を目指して再出発する。

■愛工大 3季連続2連勝で残留

 3季連続で入れ替え戦に出場していた愛工大は、過去2季に続いて2連勝で1部残留を決めた。9点差で大勝した5日とは打って変わっての1点差勝利に、奥田監督は「練習の成果と学生の気持ちが出た結果。こういう試合をリーグ戦からしないといけない」と厳しい口調ながらも、ホッとした様子。今季途中から先発投手となり、この日は4安打無四球で完封した2年生左腕・後藤は「楽しく投げられた」と満足げに話した。

■完敗に出直し誓う 東海学園大・鈴木監督

 2連敗で1部昇格を逃した東海学園大の鈴木監督は「完敗です。一度も主導権を握れなかった」と潔く結果を受け入れた。先発・佐藤康が1失点完投と奮闘したものの、打線が愛工大の先発・後藤からわずか4安打。鈴木監督は「打線が弱すぎる。出直します」と再挑戦を誓った。

▽2回戦(名城大2勝)
中京大(1部6位) 030100000―4
名城大(2部1位) 21310100x―8
本塁打 森越(名)

▽2回戦(愛工大2勝)
愛工大(1部5位)   001000000―1
東海学園大(2部2位) 000000000―0
(愛)後藤−三宅
(東)佐藤康−生田
(愛工大の1部残留が決定)

(2010年6月7日 中日スポーツ8面より)
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