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中日新聞掲載の大学記事

2010.04.11

愛知大学野球 名商大 水野 強打・中京大抑えた

 名商大は主戦右腕・水野鉄男投手(4年・愛知商)が7イニング1失点と好投し、中京大に3−1で先勝。中部大は今秋のドラフト候補右腕・石川歩投手(4年・滑川)が愛院大を2安打完封し、6−0で勝った。

■下手投げ 直球武器に 右肩故障復帰 7イニング7安打1失点

 まさにエースの名にふさわしい力投だった。前週に試合のなかった名商大にとっては、この日の中京大が“開幕戦”の相手。先発でそのマウンドに立ったのが水野だった。アンダースローから浮き上がるような直球を中心に、強打の中京大打線を7イニング7安打1失点に抑えた。「リリーフ陣を信用して、いけるところまでいこうと思っていた」と水野。序盤は変化球の制球が乱れて直球を狙われたが、4回以降は変化球がコースに決まり始めた。7回に連打で1点を失ったが、しっかりとエースの仕事はやり遂げた。

 初戦には間に合わないかもしれない。そんな不安に襲われたのは3月初めだった。みっちりと投げ込んだ2月の反動か、右肩に違和感を覚えた。走るだけの調整を余儀なくされ、投球練習を再開したのは同20日。その後のオープン戦登板は1試合2イニングのみと調整不足は明らか。水野も「不安だった」と打ち明ける。

 だが、中村順司監督(63)から「開幕戦はエースが投げるべきだ」と指名され、意気に感じた水野も急ピッチで仕上げた。この日は走者を背負う苦しい投球が続いたが、粘り強くピンチをしのいだ。「初戦なので無理をさせないために代えたが、よく投げた」。中村監督も高評価だった。

 この日の第1試合では中部大が愛院大を破って、リーグ戦3連勝とした。最終学年の今年に熱い思いで臨む水野はライバル心を強くする。「中部大より先に負けることは許されない。明日(11日)も行け、と言われたら投げる」。復活したエースは心身ともに充実している。 (麻生和男)

■中京大3連敗 好機にあと1本

 中京大は好機であと1本が出ず、開幕3連敗となった。主戦右腕・上杉も序盤は好投しながら、5回に5連打を浴びて、試合の主導権を名商大に奪われた。上杉は「連打されたところは、もっと工夫して投げないといけなかった。自分で考えて投球しないと…」と落胆していた。

■中部大石川 2安打完封

 中部大の先発・石川は愛院大に2安打しか許さず、危なげなく完封した。1失点完投勝利ながら、9安打された開幕の中京大戦より調子は上向き、低めの制球も抜群だった。「(自身2連勝で)いい滑り出し。徐々に状態を上げていきたい」と石川。11日は22歳の誕生日。自らを祝うような快投だった。

■愛院大江崎総監督 巻き返しに手応え

 コーチによる部員への暴行が発覚し、監督が指導を自粛している愛院大は、江崎総監督が29年ぶりにリーグ戦の指揮を執った。1カ月前に始動したばかりで、結果は完封負け。江崎総監督は「選手に潜在能力はある。あとは試合数をこなせば…」と巻き返しに手応えをつかんでいた。

▽1回戦(中部大1勝)
中部大 000100014―6
愛院大 000000000―0

本塁打 松田(部)


▽1回戦(名商大1勝)
中京大 000000100―1
名商大 01002000x―3

(2010年4月11日 中日スポーツ11面より)
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