進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2010.04.07

ピースあいち 英語版パンフ 大学生ら作る

 県内の4大学の学生らが、戦争と平和の資料館「ピースあいち」(名東区)の英語版パンフレットを作り、同館へ寄贈した。1年以上かけて勉強を重ねて編集作業をし、大学祭の模擬店で印刷代を稼ぐなど、手作り感あふれる冊子。野間美喜子館長は「念願だった英文のパンフレットを若い方に作ってもらい、感動している」と話した。 (発知恵理子)

■名市大などの21人 大学祭の模擬店で印刷代稼ぐ

 パンフレット作りは、名古屋市立大でアメリカ外交史を教える平田雅己准教授(41)の発案で昨年1月にスタート。同館を訪れた際に外国語での説明がないことに気付き、「平和のメッセージを世界に届け、戦争の記憶を伝えるには、学生がやった方が良い」と考え、有志を募った。

 メンバーは、名市大のほか、平田准教授が非常勤で教えていた県立大や中京大、椙山女学園大の21人。ピースあいちの展示を分析して討論を重ねた。京都市の立命館大国際平和ミュージアムを訪問し、同館の外国語版パンフレットも研究。昨年11月の「市大祭」では模擬店を出して印刷代の一部に充てた。

 冊子はA4判、22ページ。建設までの道のりやフロアガイドのほか、同館の4つの展示を写真や図表入りで説明した。学生代表の名市大3年中村萌さん(20)は「みんなの思いが詰まったすてきなパンフレットになったと思う」と話した。

 他の学生からは「多くの外国人が読むことになるので英訳は難しかったが、それぞれの国の戦争観が学べた」「子どもや孫の世代に伝えられる活動に携われてうれしかった」などの感想が聞かれた。

 4年生のメンバーは3月に卒業。平田准教授は今後も活動を広げるため、市民や学生の有志を募っている。(問)平田研究室=電(872)5831。パンフレットについては(問)ピースあいち=電(602)4222

(2010年4月7日 中日新聞朝刊市民版より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ