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学生活動  2019.02.14

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障害者スポーツ普及へVR体験 金沢工大生「チェアスキー」卒業製作

チェアスキー・シミュレーターの実演をする樋田嵩斗さん=野々市市の金沢工業大で

チェアスキー・シミュレーターの実演をする樋田嵩斗さん=野々市市の金沢工業大で

 障害者スポーツの普及などにつなげようと、金沢工業大の学生たちが仮想現実(VR)技術を活用した、座った姿勢で滑走するチェアスキーのシミュレーター(体験システム)を開発した。同大扇が丘キャンパス(野々市市)で13日に開かれた卒業研究公開発表審査会で初公開された。

 開発に取り組んだのは、同大ロボティクス学科の田島和輝さん(21)、樋田嵩斗(しゅうと)さん(22)、広沢拳さん(22)、機械工学科の林田泰河さん(22)の4年生4人。社会性のある課題に研究室の枠を超えて卒業研究に取り組み、共同で製作した。

 シミュレーターは斜面の斜度を再現する装置(幅1.2メートル、奥行き60センチ)の上にバケットシートが取り付けてある。体験者は頭にゴーグルのような専用機器「ヘッドマウントディスプレー」を着け、ストックを模した装置を両手に持って行う。斜面は最大15度の斜度で、ゴールまでに要する時間は2分程度になる。晴天や降雪などの天候状態の描写も表示。体を傾けると画面上の斜面と連動して再現装置が動くため、臨場感のある滑りが体験できる。

 田島さんが回路と制御部分、樋田さんがVR、広沢さんと林田さんが機械部分を担当した。装置の開発を発案した田島さんは「健常者、障害者を問わずチェアスキーを気軽に体験してもらい、普及につなげていければ。選手向けの練習機器としても使うことができ、技術を後輩に受け継げるようにしたい」と話す。

 同大の卒業研究公開発表会は14日も開かれ、学生計1536人が1175テーマで発表している。 (鴨宮隆史)

(2019年2月14日 北陸中日新聞朝刊金沢版より)

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