初の１部昇格がならず、肩を落として一塁側ベンチに引き揚げる至学館大ナイン＝パロマ瑞穂球場で（川越亮太撮影）

　愛院大（１部６位）が至学館大（２部代表）に５−１で勝って、１部残留を決定。敗れた至学館大は初の１部昇格がならなかった。愛院大は１点を追う５回に２番・岡勝輝内野手（３年・近江）が右翼線へ３点適時三塁打を放って逆転。先発の白木琢也投手（３年・北大津）が２安打１失点で完投して逃げ切った。

■愛院大「ホッ」

　王手をかけられてからの２連勝で１部残留を決めた愛院大ナインは一様に安堵（あんど）の表情を浮かべた。勝利のハイタッチを繰り返す選手を見ながら、大寺監督代行は「今はとりあえずホッとしています」。５回１死満塁で走者一掃の３点適時三塁打を放った岡も「１部に残ることができたので良かった。今日はいい感じでバットを出すことができました」と笑みをみせていた。

■初の１部昇格逃す　至学館大ぼうぜん

　初の１部昇格を逃した至学館大ナインはぼうぜんとグラウンドを見つめ続けた。その中で、悔し涙を流していたのはエースの井村。完投した１回戦に続いて先発したものの、疲労の蓄積から右足がつったまま状態での投球を強いられ、試合中盤に愛院大打線につかまった。力尽きた形の井村は「どんな形でもいいから勝ちたかった」。しかし、高橋監督は「ここまで来られたのは井村のおかげ。今日は打てなさすぎました」とエースを責めなかった。

▽３回戦（愛院大２勝１敗）
愛院大（１部６位）　００００３１１００―５
至学館大（２部１位）００１００００００―１
（院）白木−与那覇
（至）井村−吉村
（愛院大は１部残留）

（2018年6月5日　中日スポーツ6面より）