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中日新聞掲載の大学記事

2008.05.13

愛院大小川 粘投完封 初黒星ショック吹き飛ばした

中京大に先勝!逆転Vへ残り全勝だ

 逆転優勝を狙う愛院大が中京大に1−0の投手戦を制して先勝した。愛院大のエース・小川優投手(2年・東濃実)は5安打、7四球と幾度もピンチにたたされたが、踏ん張って完封勝利。6回までノーヒットノーランと力投した中京大・小椋健太投手(4年・中京大中京)に投げ勝った。名商大は愛工大に4−2で競り勝ち、先勝した。

 約2週間前の初敗戦のショックを吹き飛ばす完封劇だ。愛院大の2年生エース・小川がマウンドで、粘投。トラの子の1点を守り切って、緊迫した投手戦を制した。4月28日の愛産大戦の敗戦で、大学入学時からのリーグ戦連勝記録が「16」で止まった右腕が、また新たな連勝記録への一歩を踏み出したのだ。

 「きょうはピンチでも落ち着いて投げられました。全勝すればチームが優勝できるんだし、気持ちを切り替えて、投げました」と小川は満面の笑みを浮かべた。3者凡退は2回の1度しかなく、毎回のように走者を背負ってのピンチの連続。それでも、中京大に本塁生還は許さなかった。

 リーグ戦で初黒星となった愛産大戦では3−2と1点リードの9回2死一、二塁から逆転サヨナラ3ランを浴びた。昨春の大学デビューから続いていた“不敗神話”にピリオドが打たれたが、小川にとっては「連勝が途切れたことより、チームが勝ち点を落としたことが悔しくてたまらなかった」という。だから、落ち込むことはなかった。

自力優勝可能に

 愛院大の試合のなかった先週、快進撃を続けてきた首位・中部大が4カード目で初めて勝ち点を落とした。愛院大は自力優勝の可能性が再び生まれた。逆転優勝だけを考え、小川は自らの調子、打者との感覚を忘れぬよう、積極的に打撃投手を務めるなどして、この日に備えた。

 この日は7四球。課題の制球難は残る。その一方で速球の切れ、要所での冷静さなど、ピンチに強い小川らしさは取り戻した。田中洋監督(37)は「今季一番のゲームでしょう。小川はここぞというところで粘れるし、落ち着きだした。安心して見てました」と復調を感じ取った様子だ。

 愛院大は現在6勝2敗、勝ち点2。「もう負けられないし、明日(13日)も投げるつもりで準備します」と小川。気持ちは次週(17日から)の首位攻防の天王山、中部大戦までの4連投。チームの4連覇だけは絶対に譲らない。 (大久保晋)

▽1回戦(愛院大1勝)
中京大 000000000―0
愛院大 00000010X―1

▽1回戦(名商大1勝)
名商大 001000300―4
愛工大 000020000―2

(2008年5月13日 中日スポーツ11面より)

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