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スポーツ  2018.03.05

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W杯モーグル 堀島 王者破り3連勝

W杯3連勝を果たし、表彰式で笑顔の堀島行真(中央)。左は2位のミカエル・キングズベリー=たざわ湖スキー場で

W杯3連勝を果たし、表彰式で笑顔の堀島行真(中央)。左は2位のミカエル・キングズベリー=たざわ湖スキー場で

 フリースタイルのワールドカップ(W杯)秋田たざわ湖大会最終日は4日、秋田県仙北市のたざわ湖スキー場で非五輪種目のデュアルモーグル方式でモーグル第9戦が行われ、男子で平昌五輪代表の堀島行真(中京大)がW杯3連勝を果たした。今季、通算ともに3勝目。

 堀島は決勝で五輪金メダルのミカエル・キングズベリー(カナダ)を破った。2位のキングズベリーは種目別7連覇を決めた。五輪銅メダルの原大智(日大)は右太もも痛のため棄権した。

 藤木豪心(立命大)は6位、遠藤尚(忍建設)は7位、四方元幾(愛知工大)は15位、西伸幸(マンマーノフーズ)は20位、渡辺大晴(龍谷大)は32位だった。

 女子は17歳の冨高日向子(白馬ク)が4位に入った。同じく17歳のテス・ジョンソン(米国)がW杯初勝利を挙げた。

 伊藤さつき(豊田鉄工)は11位、住吉輝紗良(北海道・倶知安高)は16位、伊藤みき(北野建設)は18位、星野純子(リステル)は29位だった。平昌五輪代表の村田愛里咲(行学学園教)は腰痛のため棄権した。

■スピード重視 奏功

 並走するコースを1対1で競うデュアルモーグルの決勝。堀島は採点要素のうち、特にスピードに勝負をかけた。相手はW杯通算48勝の絶対王者、キングズベリー。「ほぼ全力だった」という滑りで加速し、ゴールに突っ込んだ。わずか0秒09差で相手を振り切った。

 エアとターンが乱れなかったこともあり、「自分の滑りに挑戦し、相手に全力で挑めたことが良かったのかも」と笑った。

 課題を生かした。前日は転倒した平昌五輪の悔しさをぶつけるかのように全力で挑み、勝利を手にした。ただタイムだけを比較すると、堀島の22秒11に対し、2位だったキングズベリーは21秒23で0秒88も上回られていた。「この1秒の差にどう勝つか」。その答えが、まずはスピードを重視することだった。

 絶対王者を想定し練った攻略方法は、この日のすべての対戦で相手を圧倒した。今季限りで引退する遠藤を準々決勝で、カザフスタンの強豪、ドミトリー・レイヘルドも準決勝で、上回った。

 だが堀島は決して満足しない。どのコースにも対応できる力があるかと自問する20歳は「そこが僕に必要なところ。平昌五輪はコースに合わせられなかった」。4年後の北京を見据え、「今のままでは(五輪は)とれない。確実に勝てるようにレベルを上げたい」。自らに言い聞かせるように語った。(上條憲也)

(2018年3月5日 中日新聞朝刊18面より)
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