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お知らせ 2018.02.27
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「指導死」なくすには 名古屋でシンポ福井事案で講演

野尻准教授は、町教育委員会の第三者委がまとめた報告書が、生徒に宿題の未提出といった行動があったことなどから、診断されていない発達障害の可能性に言及した点を問題視。「厳しい叱責などの不適切な指導で、問題とされる行動が引き起こされた可能性があるが、そこに触れられていない」と述べ、宿題未提出などの行動を生徒からのSOSとして受け止めるべきだったとした。
一方で「学校をつくり上げているのは社会」とし「子どもは大人の言うことを聞いていれば良い。そこから外れれば指導されて当然」と考える社会の意識が、行き過ぎた指導につながると指摘した。福井県が学力を支える基盤として「きたえる教育」を掲げていることが問題の背景にあるとの見方も示した。
シンポは「『指導死』親の会」が主催。8回目で中部地方では初。約70人が聴講し、指導死について理解を深めた。 (佐橋大)
(2018年2月27日 中日新聞朝刊県内版より)