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「違いを共に生きる」を理念に、一人ひとりの中にある自分らしさを信じ、次代を生き抜く力を育みます
イベント 2018.01.28
春樹さんとイシグロさん 作品世界考えるシンポ
翻訳家の鴻巣友季子さん、ロシア文学者で同大学長の亀山郁夫さん、米文学者で同大教授の梅垣昌子さん、文芸評論家で愛知淑徳大教授の清水良典さんが登壇。それぞれの立場から、2人の作家について考察した。
梅垣さんはイシグロ作品を「時系列の操作、記憶の塗り替えなど初期から一貫した手法がある」と分析。清水さんは長年研究する村上文学の人気の理由について「メタファー(隠喩)を好み分かりやすい表現をしないからこそ、読者は自分だけの心の奥底に語りかけられているように感じるのでは」と語った。
2人の共通点については「作品がどう翻訳されるか意識して書いている印象で、それは“世界文学”に近づく一つの方法」(鴻巣さん)「ともにドストエフスキーを尊敬する作家に挙げ、登場人物の父親との関係性などに影響を受けている」(亀山さん)など、熱心に意見を交わした。 (川原田喜子)
(2018年1月28日 中日新聞朝刊県内版より)
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