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2017.12.27

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認知症 子どもも知って 日福大生が啓発用絵本製作

 子どもたちに認知症患者への優しい接し方を知ってもらおうと、日本福祉大(美浜町)社会福祉学部2年生の3人が絵本「しんぱいないよ」(B5判、20ページ)を作った。(大槻宮子)

 メンバーは有木彩奈さん(20)、榊田七生さん(20)、安藤祐美さん(19)。認知症の啓発を目的にした授業で企画し、11月に完成した。森の中で迷子になった「こなつちゃん」が「くまのおばあさん」と出会う。一緒に動物たちに道を聞きながら、家に帰っていくストーリーだ。

 実はおばあさんは認知症で、こなつちゃんと同じように道に迷っている。動物たちはおばあさんに自然に道を伝えて、優しい言葉を掛けてくれる。「地域で見守る理想の形を表現した」と榊田さん。

 例えば、おばあさんが季節に合わない厚着をしていると、「りすさん」は中に着ている服を褒めて「上着をぬいだ方がいいんじゃない?」と勧める。「症状は多様だが、思いやりの心を持って接すれば、認知症の人も過ごしやすくなる」との思いを込めた。

 絵はほのぼのとした雰囲気。キャラクターは「子どもたちになじみやすいように」と動物が多めになっている。スマホのアプリを使ったキャラクターのイラストと、色鉛筆で描いた背景をパソコンで重ね合わせて、プリンターで印刷した。

 子どもを対象にした理由は、高齢化が進む中で今の若者、子ども世代が支えていくことを見越したからだ。幼いころ、誰でも読んでもらう絵本を通し、「今理解するのは難しいかもしれないが、将来、優しく接するきっかけになれば」と考えた。読み聞かせする父母らへの啓発も狙う。

 15冊を用意し、今後子どもたちと関わる活動をするサークルへの提供などを検討している。

(2017年12月27日 中日新聞朝刊知多総合版より)

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