HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て
2009.12.06
「悲しむことで成長」 椙山女学園大60周年記念 五木寛之さん講演
椙山女学園大(名古屋市千種区)の開学60周年を記念した直木賞作家五木寛之さんの講演会(中日新聞社共催)が5日、同市東区のテレピアホールであった。
テーマは「いまを生きる力」。五木さんは英単語「depression」は、不況とうつの両方を意味すると紹介しながら、現代の日本人は「心の不況、命・たましいのデフレに向き合っている」と表現。心療内科の役割を認めつつも「簡単に薬で治そうという風潮は問題だ」と述べた。
また「戦後50年はプラス思考の一辺倒だったが、人間はプラス思考だけでは生きられない」と指摘。「悲しみの一方で喜びと笑いが生まれる。悲しむことで成長し、免疫力を向上させる」と話した。
同大は教育理念で人間を重視しており、本紙で「親鸞」を連載した五木さんに依頼。会場は3500通の応募から選ばれた約500人の聴衆で埋まった。
(2009年12月6日 中日新聞朝刊20面より)
テーマは「いまを生きる力」。五木さんは英単語「depression」は、不況とうつの両方を意味すると紹介しながら、現代の日本人は「心の不況、命・たましいのデフレに向き合っている」と表現。心療内科の役割を認めつつも「簡単に薬で治そうという風潮は問題だ」と述べた。
また「戦後50年はプラス思考の一辺倒だったが、人間はプラス思考だけでは生きられない」と指摘。「悲しみの一方で喜びと笑いが生まれる。悲しむことで成長し、免疫力を向上させる」と話した。
同大は教育理念で人間を重視しており、本紙で「親鸞」を連載した五木さんに依頼。会場は3500通の応募から選ばれた約500人の聴衆で埋まった。
(2009年12月6日 中日新聞朝刊20面より)