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中日新聞掲載の大学記事

2009.12.02

電車降りて街中は車で 名駅起点にカーシェア実験

■名鉄、名大など モニター募集中

 郊外から都心の駅まで電車で来て、後は駅近くに常備された車で移動する−。名鉄と名古屋大などが共同で、都市交通の新しいシステムづくりの実証実験を名古屋市内でしている。将来的には、ICカードで両方の交通手段がワンタッチで利用、決済できる仕組みの実現を目指す。 (黒谷正人)

 実験は国土交通省の二酸化炭素(CO2)削減を促す環境モデル事業に採択された。車を共同利用するカーシェアリングと鉄道を組み合わせ、車だけでの移動を見直し、CO2削減や渋滞緩和につなげる。

 同社などは28日まで、名古屋市中村区名駅1の名鉄名古屋駅の名鉄スカイパーキングに車2台を配備。15分ごとに50円と1キロ当たり10円の利用料金を設定し、駅を起点にした利用者ニーズや利便性など運用の課題を探る。現在、個人と法人のモニター募集(計60件)に対し、応募は半数程度。「まだ利用頻度が少なく、関心も低い」と、引き続き応募を受け付ける。

 同市内では、中心部で自転車の共同利用を検証する「名チャリプロジェクト」を実施中で、車はやや遠距離を移動する手段と位置付けている。名古屋大大学院環境学研究科の森川高行教授は「駐車場や自家用車、社有車の保有コストも削減可能。駅からの私的な交通移動手段の共同利用化は、今後広まるだろう」と話している。(問)名鉄経営企画部=電052(588)0807

(2009年12月2日 中日新聞朝刊愛知総合版より)
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