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中日新聞掲載の大学記事

2009.11.26

植物の窒素固定解明 愛教大など無肥料生育に道

 愛知教育大学(愛知県刈谷市)と農業生物資源研究所(茨城県つくば市)を中心とする研究グループが、マメ科植物が大気中の窒素を栄養として取り込む「窒素固定」の仕組みを解明した。このメカニズムを応用すれば、窒素肥料を使わず、イネをはじめマメ科以外の植物も生育させる可能性が開けるという。

 愛教大の菅沼教生教授が中心でまとめた論文が、26日発売の英科学雑誌「ネイチャー」に掲載される。

 窒素は、生物にとりエネルギー源となるタンパク質の成分。多くの植物は窒素を自分で固定できず、窒素肥料を与えられることで摂取している。

 研究グループは大豆などマメ科植物が自前の窒素固定機能を持ち、窒素肥料を使う必要がないことに着目。マメ科植物が作り出すホモクエン酸という物質が根に付着する根粒菌に運ばれ、ニトロゲナーゼという酵素に取り込まれて、窒素固定機能を持つことを解明した。

 菅沼教授は「農作物生産で窒素肥料を使わなくて済むよう、マメ科植物の窒素固定機能を活用する方法をさらに研究していきたい」と話している

(2009年11月26日 中日新聞朝刊30面より)
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