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お知らせ  2025.12.08

モンゴルに虫歯予防教育を 愛知学院大 歯科医療支援に参加 高校生が発表

モンゴルでの医療支援の活動を報告する生徒=名古屋市千種区の愛知学院大で

モンゴルでの医療支援の活動を報告する生徒=名古屋市千種区の愛知学院大で

 愛知学院大歯学部(名古屋市千種区)の教員が中心となり、発展途上国のモンゴルで続ける歯科の医療支援に初めて参加した高校生が7日、同大歯学会の学術大会で、活動成果を発表した。(大野沙羅)

 モンゴルでの活動は、生まれつき口やあごに亀裂がある口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)の患者支援に取り組むNPO法人「日本口唇口蓋裂協会」(千種区)と連携し、1997年に始まった。

 今年は8月、歯科医師ら15人で首都ウランバートルの保健センターを訪問。2~5歳の子どもを中心に2日間で計180人の口内を診察し、患者の症状に応じて虫歯の進行を抑える治療などを施した。

 金城学院高1年の生徒(15)は、学校での募集をきっかけに高校生で唯一参加。英語で現地のボランティアとやりとりしてモンゴル語に通訳してもらい、子どもらに正しい歯の磨き方や食生活の改善の必要性などを指導した。

 学術大会に参加した生徒は「モンゴルでは甘い物を日常的に食べるので、歯が溶けている子もいた。フッ素入りの歯磨き粉も一般的ではなく、驚いた」と報告。地方では病院や歯科医師が少なく、虫歯が進行してから治療する人が多いといい、日本のように予防教育が行われていない問題点も指摘した。

 医療分野の仕事を志しているといい「知識がないので、助け方が分からず悔しかった。海外で治療を受けられない子どもらの支援をするために頑張りたい」と話した。

(2025年12月8日 中日新聞朝刊県内総合版より)
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