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中日新聞掲載の大学記事

2009.10.19

びっくり仰天 愛大 1部復帰即優勝

 中日の守護神・岩瀬の母校である愛大が、2004年秋以来、10季ぶり10度目のリーグ優勝を決めた。今春まで2部リーグ暮らし、この秋、5季ぶりに1部リーグに再昇格したが、“復帰即優勝”を飾った。1部昇格したシーズンの優勝は03年春の愛大以来、史上3度目。愛工大との2回戦は4−1で連勝し、愛大は9勝4敗1引き分け、勝ち点4で全日程終了。ほかに勝ち点4をマークできるチームがないため優勝が決定。明治神宮野球大会の中部地区代表決定戦(代表枠1)を兼ねた愛知・東海・北陸3連盟王座決定戦(11月6日から3日間・瑞穂)に愛知リーグから上位2校が出場できるが、愛大が出場一番乗り。同じく、今秋1部に復帰した愛工大は10戦全敗に終わった。

▽2回戦(愛大2勝)
愛大  003000010―4
愛工大 100000000―1

▽2回戦(名商大2勝)
中京大 000000130―4
名商大 00000113x―5

■祖父江―赤田のバッテリーが活躍

 最後を締めたのは、愛大の大黒柱。祖父江大輔投手(4年・愛知)が7回途中から救援登板して零封。最後の打者を空振り三振に仕留めて、優勝を決めた瞬間、両手を高々と突き上げた。

 「胴上げ投手になりたかったから、『早く出番が来い』と思っていました。最初は力が入り過ぎてしまいましたね」

 祖父江−赤田の看板バッテリーの活躍が、1部リーグ昇格シーズンでの優勝をつかみ取った。祖父江はこの2回戦が今季12試合目の登板。先発、ロングリリーフとフル回転の活躍でリーグ最多の6勝(2敗)をマークした。強肩強打の4番・赤田は愛工大との2試合は無安打に終わったものの、守りが光った。7回1死満塁のピンチで三塁走者をけん制で刺して祖父江を助けた。今季11打点は堂々のリーグトップ。

 八田剛監督(37)は2人の力を率直に認める。「投手陣が崩壊して2部に降格した。その後、祖父江と赤田が軸となってくれたのが大きかった」

 強力バッテリーに引っ張られて、ワキ役陣も奮闘。奥村主将は高い打撃力で得点に絡み、中堅・野口は難しい打球を幾度も好捕。その奥村は気持ちがバラバラだった2部時代のチームを言葉と行動でまとめてみせた。プレゼントされたウイニングボールはナインの感謝の証しでもある。「ボク自身と4年生が模範となって後輩を引っ張った。最高の仲間に恵まれました」と主将は胸を張った。

 次の戦いは、明治神宮野球大会中部地区代表を懸けた決定戦。「3週間ある。もう1度、チームをしっかりつくり直して臨みたい」と八田監督。力強く復活した愛大は、神宮の大舞台に向けて突進する。 (八手亦和人)

■先輩 岩瀬『おめでとう』

 母校・愛大のリーグ優勝に、中日・岩瀬は喜んだ。「2部から1部に上がって、すぐに優勝するというのは大変なこと。それまでにいろんな思いがあったと思います。おめでとうございます」。八田監督は愛大時代に3年上の先輩投手で、社会人のNTT東海でも一緒にプレーした仲だ。

■中部大−愛院大 最終週に“決戦”

 名商大は中京大に5−4で勝利し、3つ目の勝ち点を獲得。名商大と中京大は同勝ち点、同勝率だが、当該成績により名商大3位、中京大4位が確定。このため、最終週の中部大−愛院大戦は勝ち点を獲得したチームが明治神宮代表決定戦への出場権をつかむ2位、勝ち点を落とせば2部リーグ上位校との入れ替え戦出場となる5位。天と地のような違いだ。

 この決戦に向けて中部大・善久監督は「このような展開は覚悟していた。とにかくやるだけ」と全力を尽くす覚悟。一方、愛院大・田中監督は「優勝の可能性が消えた時点で2位についても考えていなかった。これで選手のモチベーションは上がるでしょう」とやる気十分。

(2009年10月19日 中日スポーツ12面より)
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