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中日新聞掲載の大学記事

2017.02.12

人形に魂 でくの舞 白山 金沢工大生が初出演

 石川県白山市で継承される国指定重要無形民俗文化財の文弥(ぶんや)人形浄瑠璃「でくの舞」公演が11日夜、同市東二口歴史民俗資料館で始まった。今年は初めて金沢工業大(同県野々市市)の学生が住民と人形を操った。

 初日の演目は源平合戦の後、平家残党の景清(かげきよ)が主役の「出世景清」。追っ手との大立ち回りのほか、愛した遊女や子どもと死別する悲劇的な場面を演じた。

 金沢工業大は昨年初めて会場設営などで協力。今年は過疎高齢化による担い手不足に悩む保存会の「助っ人」として3年渡辺梓(あずさ)さん(21)、2年の山本辰幸さん(20)と中村一斗さん(20)が人形遣いに加わった。道下甚一会長(72)によると、出身者以外の出演は初。3人は「持ち続けるのに体力が必要」「首を振る動作が人間みたい」と感想を語った。

 でくの舞は、350年以上前に住民が京都や大阪で人形浄瑠璃を学んだのが発祥とされ、現在は住民と出身者12人でつくる保存会が毎年2月に上演する。公演は別演目で12日午後2時と7時、18日午後7時、19日午後2時にもある。

 (谷口大河)

(2017年2月12日 北陸中日新聞朝刊1面より)

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