HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て
2016.09.15
瀬戸の写真館 残したい 金城学院大・桂川さん 装飾テープ販売し基金
金城学院大3年の桂川さん(20)が、瀬戸市朝日町の銀座通り商店街にある老朽化した旧原田写真館を、マスキングテープ製造販売で保全しようと取り組んでいる。テープは写真館で撮影された写真をプリントし、インターンシップ(就業体験)先の企業と連携し作った。
着物姿でにっこりとほほ笑む女性、寝転がった赤ん坊−。幅1.5センチのテープに、古い白黒写真が順に並ぶ。全て原田写真館のスタジオで撮られた。
桂川さんは8月、廃棄物処理業・昭和技研が運営するリサイクル店おもひでや(岐阜県輪之内町)でインターンシップをした際、プロジェクトの企画立案を任された。
そこで人々の思い出が詰まった場所を守るため、手帳や写真の飾りに使われるマスキングテープと呼ばれる紙テープを作って販売し、売り上げの一部を保全基金にすることに。大学のゼミで瀬戸市のまちづくりに取り組んでいたため市内の約300カ所の候補から旧原田写真館を選んだ。
写真館は昭和初期から営業し、昭和の終わりごろに閉店した木造2階建て。時代の面影を残し、商店街のイベントに活用される一方、老朽化が進む。「選んだ最大の理由は、保存したいと願う人たちが多かったこと。基金を設立しても、維持してくれる人がいなければ意味がない」
テープは税込み500円。うち200円が保全費用になる。計200個を製造し、商店街内の乾物店「尾張屋」と中国雑貨店「華蔵」で販売したところ人気を呼び、ほぼ売り切れた。追加発注して18日ごろ入荷する予定。
桂川さんは「テープをきっかけに、地元だけでなく観光で訪れた人にも少しでも『写真館を守りたい』と思ってもらえたら」と話している。(問)華蔵=0561(82)2522
(堀井聡子)
(2016年9月15日 中日新聞朝刊市民版より)
着物姿でにっこりとほほ笑む女性、寝転がった赤ん坊−。幅1.5センチのテープに、古い白黒写真が順に並ぶ。全て原田写真館のスタジオで撮られた。
桂川さんは8月、廃棄物処理業・昭和技研が運営するリサイクル店おもひでや(岐阜県輪之内町)でインターンシップをした際、プロジェクトの企画立案を任された。
そこで人々の思い出が詰まった場所を守るため、手帳や写真の飾りに使われるマスキングテープと呼ばれる紙テープを作って販売し、売り上げの一部を保全基金にすることに。大学のゼミで瀬戸市のまちづくりに取り組んでいたため市内の約300カ所の候補から旧原田写真館を選んだ。
写真館は昭和初期から営業し、昭和の終わりごろに閉店した木造2階建て。時代の面影を残し、商店街のイベントに活用される一方、老朽化が進む。「選んだ最大の理由は、保存したいと願う人たちが多かったこと。基金を設立しても、維持してくれる人がいなければ意味がない」
テープは税込み500円。うち200円が保全費用になる。計200個を製造し、商店街内の乾物店「尾張屋」と中国雑貨店「華蔵」で販売したところ人気を呼び、ほぼ売り切れた。追加発注して18日ごろ入荷する予定。
桂川さんは「テープをきっかけに、地元だけでなく観光で訪れた人にも少しでも『写真館を守りたい』と思ってもらえたら」と話している。(問)華蔵=0561(82)2522
(堀井聡子)
(2016年9月15日 中日新聞朝刊市民版より)