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中日新聞掲載の大学記事

2016.09.13

市バス、地下鉄おしゃれに 金城学院大生らプロジェクト始動

 公共交通機関をおしゃれ空間に−。名古屋市営バスと地下鉄の魅力向上のため、金城学院大(守山区)の学生たちが、駅や車内のデザインを研究するプロジェクトを始動させた。金のしゃちほこやコアラといった、名古屋ならではのキャラクターをかたどったつり革などを考案。市交通局は、実際の車両を使った実証実験も検討しており、若い世代の感性を生かした運行を目指す。 (安田功)

 「こんなつり革があったら、楽しくなりませんか?」。市公館で8月にあった会合。学生らは交通局職員を前に、東山動物園のコアラ、名古屋城の金しゃち、エビフライなどをかたどったつり革のイメージ図を画面で紹介した。

 プロジェクトに参加するのは、生活環境学部で建築インテリアを学ぶ2、3年生22人。昨年秋に交通局から依頼があり、学生らは今年に入ってから知恵を絞ってきた。

 おしゃれなだけではなく、利便性や収益の向上も目指す。つり革はQRコードを付けて企業の情報を発信。車内でマナー良く座ってもらうため、床面に足を置く位置を示す石畳や花柄をデザインする。有松絞など伝統工芸を使った車内の座席や駅のベンチをくつろぎやすく改善するアイデアも。

 学生らは今後、交通局のアドバイスを受けながら、実用性や具体性を検討。実証実験のほか、利用者にアンケートも取る予定だ。来年2月に最終的な成果をまとめる。

 交通局はこれまでも市内の大学と同様の連携をしており、金城学院大は4例目。バス、地下鉄とも、名古屋駅周辺の開発を背景に、利用者数は増加傾向にあるが、学生のアイデアを参考にさらなる利用促進につなげたい考えだ。プロジェクトリーダーで3年の外山香帆さん(21)は「アイデアが名古屋市全体の活性化につながり、社会で役立ってほしい」と意気込んでいる。

(2016年9月13日 中日新聞朝刊市民版より)
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