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中日新聞掲載の大学記事

2016.06.12

全日本大学野球選手権 中京学院大 決勝進出 初優勝を懸け 中央学院大と

 全日本大学野球選手権第5日は11日、神宮球場で準決勝の2試合が行われ、初出場の中京学院大(東海)と、中央学院大(千葉)がともに初優勝を懸けて12日の決勝で対戦することになった。

 中京学院大は奈良学園大(近畿)に5−4で競り勝った。2点を追う9回、石坂(3年、岐阜・中京)の2点適時打などで逆転した。中央学院大は3年ぶりの大学日本一を目指した上武大(関甲新)に5−1で快勝し、初めて決勝に進んだ。打線が11安打を放って中盤で小刻みに加点し、2投手による継投で逃げ切った。

■吉川敬遠 燃えた4番石坂

 予想はしていたが、現実になると悔しかった。中京学院大が1点差に追い上げた直後の9回2死1、三塁。相手バッテリーは満塁策を選択した。4番石坂は冷静に「みんながつないだチャンス」と中前に逆転の2点適時打を放った。

 初球は145キロの直球をフルスイング。ファウルになったが緊迫した場面でも積極的に振れたことで、肩の力が抜けていた。2球目のフォークボールを一転して、コンパクトなスイングで捉えた。

 攻守で注目を集める3番吉川は岐阜・中京高の1学年先輩でもある。石坂にとって、憧れの存在。9回に歩かされた先輩から「頼む」と声を掛けられ、「ここで終わることはできない」と奮い立っていた。

 他にも存在感を示した選手がいる。エース柳川(4年、岐阜・大垣日大)は6回途中からリリーフ。今大会全4試合目の登板にも疲れを見せず、反撃を待った。代打大向(2年、岩手・花巻東)は9回1死から中前打。岐阜のリーグ戦、今大会を通じて初打席で逆転劇の流れをつくった。

 近藤監督は「吉川だけのチームではないことを示したかったのでは」と選手の意地を感じ取っている。一人一人が役目を果たし、ムードはさらに高まった。全員で大学日本一の称号をつかみにいく。 (東郷賢一)

中京学院大(東海) 200000003―5
奈良学園大(近畿) 200101000―4
(中)熊岡、市川、柳川−山崎
(奈)鈴木−松木

上武大(関甲新) 010000000―1
中央学院大(千葉) 20011100x―5
(上)寺沢、山下、鈴木、西村−吉田
(中)田辺、臼井−長井
本塁打 長沢(上)

(2016年6月12日 中日新聞朝刊33面より)
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