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中日新聞掲載の大学記事

2016.05.25

「心に余裕持ち冒険を」 バイオ大 ノーベル賞益川さん

 ノーベル物理学賞受賞者で、名古屋大素粒子宇宙起源研究機構長の益川敏英さん(76)が24日、長浜市の長浜バイオ大で講演した。三輪正直学長から質問を受ける対談形式で、「科学する若き君たちへのメッセージ」と題し、学生らに「専門分野だけでなく、心に余裕を持つと人間の幅が広がる」と呼び掛けた。

 益川さんは、学生時代の思い出やノーベル賞受賞時のエピソードを交えて語った。若い人や研究者らに向けて「早々と好きな分野を決めるより、寄り道するぐらいがいい。常に成果を求めるだけでなく、心に余裕を持って冒険してみると気付きがある」と強調した。

 幼少期に名古屋で空襲に遭った経験から、戦争への思いを問われると「100年、200年単位で見たら世の中は進歩している。将来は戦争がなくなると信じたい」と語った。

 長浜バイオ大を運営する関西文理総合学園の前身、京都人文学園の創立70周年を記念した講演会で、一般参加の市民を含む330人が詰め掛けた。ほかに、福知山公立大学長で関西文理総合学園評議員の井口和起さんが「京都人文学園の精神と長浜バイオ大学」と題して講演した。(鈴木智重)

(2016年5月25日 中日新聞朝刊びわこ版より)
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