HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て
2009.05.22
愛知大学野球春季リーグあすから最終週 勝ち点3で並ぶ
愛知大学野球春季リーグ戦(中日スポーツ後援)の最終週は23日から瑞穂球場で行われ、ともに勝ち点3で並ぶ中部大と中京大がリーグ優勝と全日本大学選手権大会(6月9日開幕・神宮、東京ドーム)の代表権を懸けて激突する。両校とも投手力が看板。春連覇を目指す中部大は主戦・小笠原広紀(4年・名古屋国際)と長身右腕・石川歩(3年、富山・滑川)の両投手が好調。10季ぶりのリーグ優勝を狙う中京大はエースの武藤好貴(4年・札幌藻岩)と復調した上杉芳貴(3年・豊田西)の両投手が勢いに乗って大一番に臨む。
23日の1回戦は、ともに4年生右腕同士の対決となる。中部大・小笠原VS中京大・武藤が“V王手”を懸けて、熱投だ。小笠原はシーズン直前の右足ねんざ、季節性インフルエンザによって出遅れたが、今月2日の名商大1回戦では試合中に虻(アブ)に襲われながら2安打完封勝ちをマークしてから復調ロードを歩む。「試合ごとに調子は上がっている」と頼もしい。
一方、武藤が「先手さえとってくれれば、あとは抑える自信がある。中部大戦は左の中軸打者の前に走者を出さないことがポイントでしょう」と話した。昨秋までは抑え役が専門。先発に転向した今春は自慢の速球とフォークを武器にここまで4勝を挙げている。昨春は6勝を挙げてリーグ優勝に貢献し、最優秀選手賞に輝いた小笠原との投げ合いに気合が入る。
2回戦の先発登板が予想される中部大・石川と中京大・上杉はともに3年生右腕。石川はプロ側から注目される逸材で、184センチの長身から最速146キロの速球で投げ込む。10日の愛院大2回戦は3安打完封勝利をマークしたが、好不調の波があるのが難点。それでも、石川は「たとえ調子が悪くても悪いなりに抑えたい」と気迫の投球を誓う。
上杉は肩の故障のため昨年の1年間を棒に振ったが、10日の東海学園大2回戦では1失点完投勝利し、完全復活。「故障した時は将来への不安でいっぱいだったが、あの完投勝利で自信になった。中部大戦は(精神的に)いい感じで臨める」
4年生同士、3年生同士の先発投手がぶつかる緊迫戦を制したチームがリーグ優勝の栄光を手に入れる。
(八手亦和人)
気合入る両大の先発投手陣
▽中部大・善久監督
「中京大は投打のバランスが取れた好チーム。お互い高いレベルの野球をやりたい。そうしないと、東京(全日本大学野球選手権大会)で通用しないからね」
▽中京大・村瀬監督
「中部大は昨春のリーグ優勝によってひと皮むけた。自分から、こけなくなったね。(今回の対戦は)ミスをした方が負ける」
(写真)(上)中部大を引っ張る小笠原、石川両投手=愛知県春日井市の同大で(下)中京大投手陣の軸である武藤と上杉=愛知県豊田市の同大で
(2009年5月22日 中日新聞朝刊地域スポーツ版より)