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2015.07.24
「武力行使可能は違憲」 名院大の憲法学者 安保法案を批判 御浜
安保法案を考える講演会が22日夜、御浜町阿田和のJA三重南紀農業団地センターで開かれた。講師を務めた名古屋学院大准教授で憲法学専攻の飯島滋明さん(45)が「武力行使が可能な戦争法案は違憲」と述べ、同法案の問題点を説明。地域住民ら約300人が耳を傾けた。「戦争をさせない県1000人委員会」紀南地区実行委員会が主催した。
飯島さんは「(安保法案が法制化されれば)自衛隊が地理的な制約を取り払い、世界中で活動することが可能になる。外国軍の後方支援をすれば攻撃されて殺されたり、反撃して人を殺したりする可能性も出てくる」と指摘。その上で「憲法9条で禁じられた『武力による威嚇』『武力の行使』を認めるもので違憲だ」と批判した。
出席した女性から「母として祖母として子や孫たちを戦争にやるわけにはいかない。衆院を通過したが、これからどうしたらいいのか」との質問や、ほかの男性からは「メディアも権力に及び腰になっているように見える。社会全体に危険な雰囲気を感じる」との意見もあった。
紀南地区実行委代表の萩野虔一(けんいち)さん(72)は「廃案に向けて今後、署名活動などの運動をしたい」と話していた。(福永保典)
(2015年7月24日 中日新聞朝刊くろしお版より)
飯島さんは「(安保法案が法制化されれば)自衛隊が地理的な制約を取り払い、世界中で活動することが可能になる。外国軍の後方支援をすれば攻撃されて殺されたり、反撃して人を殺したりする可能性も出てくる」と指摘。その上で「憲法9条で禁じられた『武力による威嚇』『武力の行使』を認めるもので違憲だ」と批判した。
出席した女性から「母として祖母として子や孫たちを戦争にやるわけにはいかない。衆院を通過したが、これからどうしたらいいのか」との質問や、ほかの男性からは「メディアも権力に及び腰になっているように見える。社会全体に危険な雰囲気を感じる」との意見もあった。
紀南地区実行委代表の萩野虔一(けんいち)さん(72)は「廃案に向けて今後、署名活動などの運動をしたい」と話していた。(福永保典)
(2015年7月24日 中日新聞朝刊くろしお版より)