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中日新聞掲載の大学記事

2015.07.09

椙山女大・熊沢さん優秀賞 論文コンクール 男女参画考え抜く

 椙山女学園大現代マネジメント学部2年の熊沢有里(ゆり)さん(20)=天白区=が「これからの男女共同参画とは」をテーマにした「学生小論文アワード」で、3位に当たる優秀賞を受賞した。「苦労して考え抜いたかいがあった」と喜んでいる。(市川泰之)

 住友理工(旧東海ゴム工業、小牧市)が全国に募集し、50本の論文が寄せられた。熊沢さんは共学校が増加する中、男女別学教育の必要性を強調、女性の活躍が持続可能な社会の形成に必要だと訴え、全受賞者のうち最年少で賞を受けた。

 論文では、椙山女学園大の創設者である椙山正弌(まさかず)初代学園長が、男性ながら女学校への入学を希望し、苦労して名古屋裁縫女学校(現椙山女学園大)を開学したエピソードを紹介した。

 さらに経済(エコノミー)の知識を持ち、結婚などで退職した女性を再生(エコロジー)、活躍させるという意味の独自の造語「エコジョ」を提案。エコジョが社会で活躍することで企業の雇用形態が変わり、社会全体で働きやすい環境を実現できると説いた。

 3月に名古屋大で開かれた大学教育のイベントで、女性の自立と社会進出について発表した際、男性来場者から女子大の存在意義について疑問を投げ掛けられたことが、論文執筆のきっかけになったという。

 社会的、文化的につくられた性差について書かれたジェンダー論の本を20冊以上読み、締め切り間際まで粘って書き上げた成果が形になった。「男女が互いを認め合い、カバーし合える社会を少しでも促していければ」と話している。


(2015年7月9日 中日新聞朝刊市民総合版より)
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