進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2015.05.01

松阪 飯南、飯高を若者の視点で 中京大生と市 観光資源調査

■プラン、市の施策に活用へ

 松阪市と中京大(名古屋市)の学生が、松阪市飯南と飯高地域の観光資源の調査研究を始めた。学生は7月ごろまで4回ほど現地を訪れ、若者の視点で観光資源の発掘や活用方法を考える。調査を踏まえ、学生は若い世代を対象にした観光プランを市に提出する。市は市全域の観光施策に取り入れていく考えだ。(大沢悠)

 市は2014年4月、中京大と「人材育成と地域振興に係る連携・協力協定」を結んでいる。

 市は市中心部を「豪商のまち」として、観光交流拠点整備を進めている。観光客に市中心部だけでなく、市内全域に足を運んでもらおうと、飯南、飯高など市西部の観光資源調査で、若者の視点を取り入れることにした。中京大総合政策学部の宮川正裕教授のゼミに調査研究を委託した。学生による観光プランは西部地域だけでなく、市全域で取り入れられるアイデアは市の観光施策に取り込む。

 ゼミ生は4月から7月に4回ほど現地を訪れ、調査する。中京大のキャンパス内で学生向けアンケートも行う予定で、現地調査とアンケート結果などを基に、具体的な観光プランをまとめる。

 27日は1回目の現地調査があり、宮川教授とゼミ生10人が、飯南町の宿泊やバーベキューなどができる市の施設「リバーサイド茶倉」や、飯高町の「道の駅・飯高駅」などを訪れた。飯高駅では、地元の野菜を使った松花堂弁当を食べた。学生は「煮物がおいしい」「見た目もきれい」などと感想を話しながら箸を進めた。

 ゼミ生で総合政策学部3年生の岩井美月さん(20)は「リバーサイド茶倉に石窯があったので、友達と来たらピザを焼いてみたい」と興味を持った場所を挙げた。

 宮川教授は「観光業者の『これが売れる』という見方ではなく、若い世代の学生が現地を見て、若い人が行ってみたいと思う場所があるのかなど、これまでとは違う視点で、観光資源に光を当てることができる」と期待する。

 市観光交流課は「飯南、飯高地域は、自然など魅力ある資源が豊富。だが100パーセントそれが生かされていない。若い人たちの力を借り、来てもらえる仕組みをつくりたい」と意気込んでいる。

(2015年5月1日 中日新聞朝刊松阪紀伊版より)

戻る < 一覧に戻る > 次へ