進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2015.05.03

愛知大学野球 愛大 首位愛院大に先勝 エース中川・無四球完封で大仕事

 暫定最下位の愛大が、首位を独走する愛院大に2−0で勝ち、愛院大に初黒星をつけた。先発した中川誠也投手(4年・伊勢工)は大学初完封。日本福祉大は中京大を1−0で破った。

■左肘痛から復活

 完全復活したエースが流れに乗って勢いを増した。攻撃陣が1回に2点を先制。「ウオーミングアップから体が軽かった。仲間が先制してくれたので、気持ちも楽に投げられた」。左腕・中川が、立ち上がりから得意の直球とカーブで次々と打者を打ち取っていく。負けなしで首位を独走していた愛院大打線を封じ、被安打7、無四球で完封の大仕事だ。

 三重・伊勢工出身。3年夏の甲子園に出場した。その頃から左肘に違和感があったが、無理をして練習を続けた結果、大学1年の6月に靱帯(じんたい)断裂と診断された。手首の靱帯を肘に移植する大掛かりな手術を受けた。

 長くつらいリハビリが続いた。また以前のように投げられるようになるのか…。不安に襲われるうち、練習に顔を出さなくなった。

 野球を辞めることも考えた。引き留めたのは、再びマウンドに立ちたい、という思いだった。肘の状態が回復してきた昨年、意を決して夏のキャンプで電撃復帰。何事もなかったかのように行きのバスに乗り込んだ。「まわりの後輩たちは、この人誰だ? とかなり戸惑っていました」と苦笑いで振り返る。

 以後は、球威を取り戻すためにトレーニングに力を入れ、がむしゃらに練習してきた。先月26日の名城大2回戦では7イニング2安打無失点。初勝利をあげ、波に乗っていた。この日はスピードガンで速球が144キロを計測。これまでの最速143キロを更新した。「ようやく1つ壁を越えた気がする」とはにかんだ。

 今季まだ勝ち点がないのは愛大だけ。この1勝で波に乗り、3日も勝って勝ち点をつかみ取る。

(安達健)

■日福大・西川完封で3勝目

日本福祉大の先発・西川は3安打完封で今季3勝目。先々週の中部大戦は連投から最終日に力尽き、勝ち点を落としていた。試合がなかった先週は体を休め、調子を取り戻した。「直球がさえていた。最後まで力いっぱい投げられた」と納得の表情だった。勝率では2位につけるが、勝ち点はまだ1。油断はできない。「残りの試合全て勝てるよう、しっかり調整していきたい」と力を込めた。

▽1回戦(愛大1勝)
愛大 200000000―2
愛院大 000000000―0

▽1回戦(日福大1勝)
中京大 000000000―0
日福大 00010000x―1

(2015年5月3日 中日スポーツ10面より)

戻る < 一覧に戻る > 次へ