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中日新聞掲載の大学記事

2008.04.22

名商大10季ぶり勝ち点

 名商大が昨秋の明治神宮大会に出場した中京大に6−4で逆転勝ちし、2部リーグに降格する前の2003年春の愛工大戦以来、10季ぶりの1部での勝ち点を獲得した。昨春まで8季連続の2部暮らしが続き、9季ぶりに1部復帰した昨秋は勝ち点ゼロで最下位。中村順司監督(61)にとって、チーム再建の足がかりとなる勝ち点ゲット。PL学園高(大阪)を率いて、春夏甲子園で監督として史上最多の58勝をマークしたことのある名将が巻き返しを狙う。一方、中京大は開幕から2カード連続で勝ち点を落とした。

▽3回戦(名商大2勝1敗)

名商大 020003100―6
中京大 110020000―4


名将・中村監督 巻き返しへ始動
冬の猛練習実る

 10季ぶりに手に入れた1部の勝ち点に、中村監督は静かに喜びをかみしめた。「いつもやられてれていた中京大から勝ち点を取れて、僕だけでなく、選手も一つの大きな自信になった」。中京大は03年春に2部降格が決まった入れ替え戦の相手だけに、5年ぶりのリベンジを果たした。

 PL学園高の監督時代は高校球界の名将として知られたが、99年に母校・名商大の監督に就いてからは苦しんだ。03年秋から8季も2部暮らしが続いた時には、一部にはその手腕を問う声さえ上がっていたから、中村監督にとっては長いトンネルを抜け出したような気分だろう。

 選手たちは、1部に復帰した昨秋、勝ち点を挙げられなかった悔しさを胸に、冬に猛練習を重ねた。試合でサインも出す山崎進コーチ(25)とともに、1日1000回のスイングと体幹を意識したトレーニング。自信を持った打撃が試合で爆発した。

 先制された後2回にすぐ高見沢の二塁打と小野の中前打で逆転。さらに2−4と再逆転を許した6回も四死球で築いた無死一、二塁で高木がバスターエンドランの右翼線を破る三塁打を打ち同点。続く勝賀瀬の中前打で一気に逆転した。「2戦目を落としても3戦目で勝つために苦しい練習を積んできた。負ける気はしなかった」と高木は胸を張る。

 1回戦に続き完投勝ちした右下手投げの水野も「自分が勝って勝ち点を挙げてやろうという気持ちだった。初戦よりストレートが切れていた」とエースの貫禄十分で味方打線の援護に応えた。  (田中一正)

(2008年4月22日 中日スポーツ11面より)

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