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中日新聞掲載の大学記事

2015.04.08

ダライ・ラマ「多角的な見方を」 愛知学院大で池上さんと対談

 チベット仏教の最高指導者で来日中のダライ・ラマ14世(79)が7日、愛知学院大(愛知県日進市)で学生や教職員向けの講演会を開き、同大特任教授を務めるジャーナリストの池上彰さんと対談。「多角的に物事を見ることが大切」と学生にメッセージを送った。

 池上さんから、今後就職などに立ち向かう学生の心構えについて意見を求められたダライ・ラマは、中国によるチベット弾圧が強まった1959年、祖国を去らねばならなくなった自身の経験を紹介。「角度を変えて見れば、自由な人間として、科学者や他の宗教者などいろいろな人と話をする機会を得た」とし、「違う角度から見れば、楽観的にとらえることもできる」と語り掛けた。

 中国については「経済は良くなったが、若者が民主主義や自由を求めて外国に出て、変化を起こしている」と分析。中国を意識してか、20世紀に起きた世界の変化について語る中で「人権や環境の重要性が普遍的な価値になった」「世界は正しい方向に向かっていると思う」と話した。

 ダライ・ラマは8日には岐阜市で講演する。

(2015年4月8日 中日新聞朝刊31面より)

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