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中日新聞掲載の大学記事

2015.04.07

現役大学生・女流棋士デビュー 中澤沙耶さん 柔軟な攻めで「勝ちにいく」

 名城大1年の中澤沙耶さん(18)=愛知県江南市=が1日、日本将棋連盟関西本部所属の女流棋士としてデビューした。女流タイトル戦本戦に複数回進出するなどアマ時代の活躍が考慮され、女流三級ではなく二級からのスタート。9日の北村桂香女流一級とのプロ初戦(倉敷藤花戦トーナメント)を前に「これまでは負けてもいいから向かっていこうと思っていたが、今はプロ。勝ちにいきます」と闘志を燃やす。

 杉本昌隆七段門下。小学6年のころ、将棋大会で参加者を指導する女流棋士を見て、あこがれを抱いた。「こんな職業があるのか。自分も好きな将棋を仕事にできたら」。その夢をかなえた今、「将棋女子」を増やす普及活動にも力を入れたいと考えている。居飛車党だが、定跡にとらわれない柔軟な攻めが持ち味。「相手に『こんなの絶対に指せない』と言われて、それで勝てたら・・・。楽しいですよね」

 学生生活との両立はきっと大変。師匠の「将棋は強くて当然。今の時代、プラスアルファが必要で、ぜひ大学で視野を広げてほしい」とのエールに背筋の伸びる思いでいる。初めての対局料で、応援してくれる家族にプレゼントを買うつもりだ。 (谷村卓哉)

(2015年4月7日 中日新聞朝刊15面より)

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