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中日新聞掲載の大学記事

2014.08.18

増殖の外来種カメ 住民ら実態を学ぶ 長久手の杁ケ池

 長久手市の杁ケ池で増殖する外来種、ミシシッピアカミミガメの実態を知ってもらおうと市は17日、同池で勉強会を開いた。小学生からお年寄りまで住民42人が、アカミミガメの捕獲や殺処分の様子を見学した。
 
 杁ケ池では1970年代末ごろから、飼えなくなって放されたとみられるアカミミガメが増えた。これまで市環境課が自然環境調査を行い実態把握に努めてきたが、住民にも問題を身近に感じてもらおうと、参加型の勉強会を企画した。
 
 カメの生態を研究している愛知学泉大(豊田市)の矢部隆教授が、捕獲や処分の方法を説明した。実際に池の10カ所に籠を設置し、24匹のアカミミガメを捕獲。カメは杁ケ池公園の事務所にあるマイナス20度の冷凍庫に入れられた。
 
 矢部教授は「殺処分は心が痛む。だからこそ外来種は責任を持って飼ってほしい」と力説。母親と参加した同市西小学校4年の石川珠優(しゅう)さん(9つ)は「こんなにたくさんのカメが捕れて驚いた。処分されるのは少しかわいそう」と顔をしかめた。
 
 死んだカメは民間の処理業者に引き取られる。市環境課の担当者は「今後も矢部教授や市民と協力しながら、アカミミガメの駆除に取り組んでいきたい」と話した。

(2014年8月18日 中日新聞朝刊市民版より)
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