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2014.06.04
愛知学院大 歯周病との関連解明 動脈硬化予防 お口のケアを
歯周病が心筋梗塞や脳卒中の原因となる動脈硬化につながる仕組みを、愛知学院大歯学部の松原達昭教授(循環器内科)らの研究グループがラットを使った実験で解明した。4日付の英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」(電子版)に掲載される。
松原教授らは歯周病を発生させたラットとそうでないラットの大動脈内の変化を比較。歯周病になったラットは、白血球の一種で体内に侵入した異物を取り除く役割を担う「単球」に炎症性物質を多く含み、その単球が血管の内皮に多く付着したり侵入していることを確認した。
この炎症性物質を多く含む単球は、たばこの有害物質などと同様、内皮下に侵入すると、悪玉コレステロールなどを血管に蓄積させる原因となる。これまでの研究で、動脈硬化と歯周病には因果関係があるとされていたが、今回の実験で歯周病が動脈硬化につながっていく仕組みが明確になったという。
松原教授は「人でも同じ仕組みで動脈硬化が起きている可能性がある。歯周病を治療することは、口の中の炎症だけでなく動脈硬化の予防につながると期待できる」と話している。
(2014年6月4日 中日新聞朝刊3面より)
松原教授らは歯周病を発生させたラットとそうでないラットの大動脈内の変化を比較。歯周病になったラットは、白血球の一種で体内に侵入した異物を取り除く役割を担う「単球」に炎症性物質を多く含み、その単球が血管の内皮に多く付着したり侵入していることを確認した。
この炎症性物質を多く含む単球は、たばこの有害物質などと同様、内皮下に侵入すると、悪玉コレステロールなどを血管に蓄積させる原因となる。これまでの研究で、動脈硬化と歯周病には因果関係があるとされていたが、今回の実験で歯周病が動脈硬化につながっていく仕組みが明確になったという。
松原教授は「人でも同じ仕組みで動脈硬化が起きている可能性がある。歯周病を治療することは、口の中の炎症だけでなく動脈硬化の予防につながると期待できる」と話している。
(2014年6月4日 中日新聞朝刊3面より)