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中日新聞掲載の大学記事

2014.05.20

愛知大学野球 日福大 初の残留が決定 浜嶋監督誕生日に二重の喜び

 日本福祉大が、2007年春季以来2度目の1部リーグ挑戦で初の残留を決めた。愛大を相手に4−0で完勝し、勝ち点2に伸ばした。勝ち点1でリーグ戦を終えた中京大は最下位が確定。31日から2部優勝校との入れ替え戦を行う。

■愛大に完勝

 勝利の喜びもそこそこに、日本福祉大ナインがベンチ前に集まった。「♪ハッピーバースデー トゥーユー」と合唱が始まる。この日は浜嶋清光監督の77歳の誕生日。勝利とサプライズ祝福という二重の贈り物に、指揮官の瞳がぬれる。「うれしいねぇ」。それ以上は言葉にならなかった。
 
 ナインの誰もが初めて挑んだ1部の舞台。技術力の高さを肌で感じた。開幕週に勝ち点を獲得して以降は苦戦。だが下を向くことはなかった。「あくまで僕らはチャレンジャー」。南部主将の言葉通り、足を絡めて相手を揺さぶる攻めの野球でぶつかっていった。
 
 そのスタイルは最後までぶれなかった。1点先制して迎えた2回、適時打を放った1番・本田がすかさず盗塁し、2番・熊崎の左前打で生還。その熊崎も盗塁に成功し得点につなげた。この試合でチームは5盗塁。負ければ逆転で最下位となる追い詰められた状況を感じさせないほど躍動した。
 
 日本福祉大が1部の扉を開けたのは2006年秋。当時4年生だったエース浅尾(中日)が、大車輪の活躍でチームを昇格に導いた。偉大な先輩がつくった道に、今度は初残留という一歩を記した。
 
 その浅尾からはこの日朝、浜嶋監督のもとに電話があった。「頑張ってください」。17日にウエスタンで今季初登板をしたばかりの重要な時期にもかかわらず、母校を気に掛けてくれていることが指揮官にはうれしかった。「これで浅尾君に良い報告ができるね」
 
 真価が問われるのは秋。南部主将は表情を引き締める。「まだ細かいミスが出るなど足りない部分も多い。残留に浮かれることなく、秋はもっと上位を狙いたい」。もう一回り成長すれば、また新たな歴史をつくれるはずだ。 (小西亮)
 
■西川が初完封!!

 日本福祉大の左腕エース・西川が初残留をたぐりよせた。「気持ちが入っていた」と愛大打線を3安打に抑え、公式戦初完封。延長11回を1人で投げきった17日に続く快投だった。今季は14戦中12戦に登板して4勝4敗。秋に向け「もっとカーブとスライダーの精度を上げたい」と見据えた。

■何とか残りたい 最下位の中京大

 日本福祉大が負ければ逆転残留が決まる中京大だったが、思いは届かなかった。「自分たちの招いた結果なので仕方ない」と半田監督。今季は13試合で23失策と守備が乱れ、投手陣が不用意な四球でリズムを崩す展開が続いた。入れ替え戦の相手は愛工大か名商大。「どちらが相手でも、何とか1部に残れるようにしっかり準備したい」と気持ちを切り替えた。

▽3回戦(日福大2勝1敗)
愛大 000000000―0
日福大 13000000x―4

(2014年5月20日 中日スポーツ10面より)

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