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中日新聞掲載の大学記事

2014.05.02

熱田の魅力 アニメキャラに 名学院大生が考案 議論ネット配信に手応え

 熱田区にある名古屋学院大の学生が先月30日、地元の名所などから考案したアニメキャラクター3体を発表した。さらに声優らを交え、新キャラクターづくりについて話し合う様子をインターネットの動画番組で配信したところ、約5700人が視聴。学生たちは「地元キャラが名古屋の魅力を広めるのに一役買いそうだ」と手応えを感じている。(奥田哲平)

 この試みは大学、企業、行政が連携して地域の魅力を発信する「プロジェクト758」の一環。商学部の伊藤昭浩准教授(情報社会論)のゼミが昨年、文部科学省の「地(知)の拠点整備事業」に申請し、全国50大学の1つとして選ばれた。昨年8月からゼミの学生たちが地元の魅力について聞き取り調査をしたり、キャラクターの作画をしたりしてきた。

 第1弾として発表されたキャラはいずれも女の子で、白鳥古墳がモチーフの「陵(みささぎ)やまと」、白鳥庭園に由来する「白鳥しおり」、名古屋国際会議場にある喫茶店から名付けた「白鳥ユリ」。学生のアイデアや作画を基に専門のイラストレーターが仕上げた。今後、キャラを主人公にした学園ドラマを考え、熱田区をはじめ名古屋を紹介する4こま漫画やアニメをつくり、ネットなどで公開していく。

 キャラは本年度中に、あと9体つくる計画。学生たちは30日、公開中の映画「たまこラブストーリー」などに出演する女性声優の洲崎綾さん、熱田区の宮木哲也区長をゲストに迎え、キャラ制作の現場をインターネットの動画配信サービス「ニコニコ生放送」で公開。教室をスタジオにして8台のカメラを回しながら、1時間半の番組に仕立てた。

 4体目は、ひつまぶしがモチーフの「莱(あかざ)まひつ」に決定。地元のうなぎ専門店「あつた蓬莱軒」が提供したひつまぶしを食べながら、「ひつまぶしのおひつのふたみたいに、ベレー帽をかぶせたら?」などとアイデアを出し合った。番組放送中に、ニコニコ生放送や短文投稿サイト「ツイッター」に書き込まれた視聴者の意見も紹介した。

 ゼミ長の4年生、本田智也さん(21)は「もっと熱田区の知名度が上がるようなキャラクターをつくっていきたい」と意欲満々。伊藤准教授は「ネットを駆使した若者なりのやり方で、情報を広げる方法を体験してほしい」と話している。

(2014年5月2日 中日新聞朝刊市民版より)

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