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中日新聞掲載の大学記事

2014.04.06

反物と桜 美しさ競う 北区の黒川で「友禅流し」

 名古屋友禅の染料やのりを川の流れで水洗いする「友禅流し」が5日、北区辻本通4の黒川であり、彩り豊かな反物と満開の桜が美しさを競った。

 名古屋友禅は江戸時代に京都から伝わった友禅染が元とされる。かつては黒川沿いなどに多くの工房が軒を連ねたが、近年は職人の数が減少。友禅流しは伝統工芸の魅力を発信するため、地元住民らや北区が1999年から続けている。

 北区龍ノ口町で工房を構える渡辺芳治さん(63)と、渡辺さんに友禅染を習った名古屋学芸大の学生らが、長さ10メートル余りの友禅染を8本用意。両岸の桜が咲き誇る中、色鮮やかな反物が川の流れにたなびくと、集まった人たちが熱心に写真に収めていた。

 渡辺さんは「名古屋友禅の職人は自分を含めて2人しか残っていない。地元に伝統の技があることを知ってもらいたい」と話していた。(佐藤航)

(2014年4月6日 中日新聞朝刊市民版より)

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