第６４回全国地区対抗大学ラグビー大会（中日スポーツ後援）が２日、名古屋市の瑞穂球技場で開幕し、初出場の中部大（東海・北陸）は札幌大（北海道）に４３−５で快勝。ＣＴＢ水谷亮太（３年・春日丘）の先制トライで勢いづき、全国大会初勝利を挙げた。４日の準決勝で東京学芸大（関東１区）と対戦する。

■水谷　母校から刺激

　花園で躍進した母校の後輩たちには負けられない。水谷の先制トライが試合を動かした。前半２１分、ハーフライン付近のラックからボールを持ち出すと、２人をかわしてインゴールまで走った。

　「何とかしたいと思っていた時に、いいプレーでチームを勢い付けられた」と水谷。瑞穂での試合は花園初出場を決めた春日丘高３年の愛知県大会決勝以来。「思い出の場所。モチベーションも上がった」と喜んだ。

　開催中の全国高校ラグビー大会で母校が３回戦に初進出。桐蔭学園（神奈川）に敗れたが、後輩たちは創部以来初めて花園で正月を迎えた。母校の３試合を全てテレビ観戦した水谷は「自分もやってやろうと思った」。週に一度は一緒に練習する後輩の活躍を刺激にして、中部大の全国初勝利に貢献した。

　「次も勝って歴史を更新したい」と水谷。１７５センチ、９０キロのガッチリした体を武器に、将来はトップリーグでのプレーを目指す。まずは全国舞台で初戦突破。目標はもっと高いところにある。　（麻生和男）

（2014年1月3日　中日スポーツ9面より）