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2008.11.03
愛院大13度目神宮切符 大学野球愛知・東海・北陸王座決定戦
小川 12K3安打完封
愛院大(愛知1位)が三重中京大(東海地区1位)に1−0で勝ち、2年ぶり13度目の明治神宮野球大会出場を決めた。主戦小川優投手(2年・東濃実)が3安打12奪三振で完封。主砲の前田英雄右翼手(3年・三好)が7回に決勝点となるソロ本塁打を放った。三重中京大も主戦の長岡翼投手(3年・日本航空)が好投したが1球に泣いた。神宮大会で愛院大は、大会1日目の15日の第3試合で、関東5連盟第2代表の常磐大と対戦する。
前田決勝アーチ
不動のエース小川が、マウンドで力いっぱい両腕を突き上げた。次々と駆け寄った選手たちは、涙を流して抱き合う。秋季リーグ優勝の時はベンチ前で控えめに胴上げをした田中洋監督(38)も、今度はマウンド上で高々と宙を舞った。愛知大学リーグに続き王座決定戦も頂点に立つ「完全制覇」。愛院大ナインは心からの喜びに浸った。
昨年は秋のリーグを制したものの、王座決定戦で東海地区の中部学院大(岐阜)に敗れ、神宮切符はリーグ2位の中京大に奪われた。今春も中部大に優勝をさらわれ全日本選手権に出られず。選手は1年間の悔しさを胸に、2季ぶり39度目のリーグ優勝の後も、気を緩めなかった。
決勝は緊迫した投手戦になったが、主戦の小川が冷静な投球を展開。「味方が点を取ってくれると信じていました」と、不調から完全復活したエースは12奪三振と奮闘。昨年の中部学院大戦で打ち込まれた借りを見事に返した。
そして待望の得点は主砲のバットから。7回の先頭打者だった前田が、三重中京大・長岡のスライダーを左翼席へ。「リーグで打った3本より一番感触が良かった」。打った瞬間右の人さし指を天に突き上げた会心の一発が最高の場面で飛び出し、思わず顔を緩めた。
「4番が打ってエースが抑えて、一番理想的な形だった」と田中監督も笑顔。秋の開幕ではどん底だったチーム状態が、全国の舞台を前に最高のムードに。自信と確かな手応えを持って、常勝軍団が全国の頂点を目指す。 (田中一正)
長岡痛恨被弾 三重中京大
三重中京大は先発の長岡が巧みな投球術で愛院大打線を6回まで封じて投手戦に持ち込んだが、前田に痛恨の一発を浴びた。「調子が良かったんだけど。踏み込んできていたし、(スライダーを)狙われていたかな」と肩を落とした。
春は全日本選手権に進んだが、王座決定戦では昨年に続いて涙をのみ、神宮切符を手に入れられず。「来年は狙います」と、3年の長岡は前を向いた。
▽決勝
三重中京大(東海地区1位) 000000000―0
愛院大(愛知1位) 00000010x―1
本塁打前田(愛)
(2008年11月3日 中日スポーツ11面より)
愛院大(愛知1位)が三重中京大(東海地区1位)に1−0で勝ち、2年ぶり13度目の明治神宮野球大会出場を決めた。主戦小川優投手(2年・東濃実)が3安打12奪三振で完封。主砲の前田英雄右翼手(3年・三好)が7回に決勝点となるソロ本塁打を放った。三重中京大も主戦の長岡翼投手(3年・日本航空)が好投したが1球に泣いた。神宮大会で愛院大は、大会1日目の15日の第3試合で、関東5連盟第2代表の常磐大と対戦する。
前田決勝アーチ
不動のエース小川が、マウンドで力いっぱい両腕を突き上げた。次々と駆け寄った選手たちは、涙を流して抱き合う。秋季リーグ優勝の時はベンチ前で控えめに胴上げをした田中洋監督(38)も、今度はマウンド上で高々と宙を舞った。愛知大学リーグに続き王座決定戦も頂点に立つ「完全制覇」。愛院大ナインは心からの喜びに浸った。
昨年は秋のリーグを制したものの、王座決定戦で東海地区の中部学院大(岐阜)に敗れ、神宮切符はリーグ2位の中京大に奪われた。今春も中部大に優勝をさらわれ全日本選手権に出られず。選手は1年間の悔しさを胸に、2季ぶり39度目のリーグ優勝の後も、気を緩めなかった。
決勝は緊迫した投手戦になったが、主戦の小川が冷静な投球を展開。「味方が点を取ってくれると信じていました」と、不調から完全復活したエースは12奪三振と奮闘。昨年の中部学院大戦で打ち込まれた借りを見事に返した。
そして待望の得点は主砲のバットから。7回の先頭打者だった前田が、三重中京大・長岡のスライダーを左翼席へ。「リーグで打った3本より一番感触が良かった」。打った瞬間右の人さし指を天に突き上げた会心の一発が最高の場面で飛び出し、思わず顔を緩めた。
「4番が打ってエースが抑えて、一番理想的な形だった」と田中監督も笑顔。秋の開幕ではどん底だったチーム状態が、全国の舞台を前に最高のムードに。自信と確かな手応えを持って、常勝軍団が全国の頂点を目指す。 (田中一正)
長岡痛恨被弾 三重中京大
三重中京大は先発の長岡が巧みな投球術で愛院大打線を6回まで封じて投手戦に持ち込んだが、前田に痛恨の一発を浴びた。「調子が良かったんだけど。踏み込んできていたし、(スライダーを)狙われていたかな」と肩を落とした。
春は全日本選手権に進んだが、王座決定戦では昨年に続いて涙をのみ、神宮切符を手に入れられず。「来年は狙います」と、3年の長岡は前を向いた。
▽決勝
三重中京大(東海地区1位) 000000000―0
愛院大(愛知1位) 00000010x―1
本塁打前田(愛)
(2008年11月3日 中日スポーツ11面より)