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中日新聞掲載の大学記事

2013.10.04

名古屋文化短大生が取り組む 東区ならでは スイーツ作り

■20日「区民まつり」で1位決定 来場の300人食べ比べ

 寺社や古い建物が多く残る東区にふさわしい「ご当地スイーツ」の菓子を作ろうと、名古屋文化短大(名古屋市東区葵1)の学生が知恵を絞っている。予備選考を突破したのは3品。20日の区民まつりで行う一般投票で、最後の1品が決まる。(多園尚樹)

 地元の高校、大学生の力をまちづくりに生かす区の事業の一環。学内の菓子クラブ「クックメイト」の14人が5つのグループに分かれ、ことし5月から取り組んできた。

 作る菓子は比較的、日持ちするパウンドケーキとするのが条件。地域の歴史や文化を学んだり、古い建物が残る主税町かいわいや徳川園などを散策し、アイデアを練った。

 先月24日に学内であった選考会で、各グループが作品を披露した。区民まつりの実行委員長や市職員らが審査員を務め、作品の説明を聞いてから試食。味だけでなく地域性、独自性も加味して審査した結果、3品が合格した。

 選ばれた菓子の1つ、「輪与(わよう)」は、英国の焼き菓子クランブルを粒状に散らして「洋」を、しょうゆを生かした味わいで「和」を表現した。製作した2年生の伊藤三奈さん(19)は「和風と洋風の建物が交ざった東区をイメージ。名前には新たな人と人の輪を与えてくれるよう願いを込めた」。

 ほかに、モダンとアンティークを組み合わせた「モダンティーク」、「自然の贈り物」という意味の仏語の名前の作品が選ばれた。

 3品は建中寺公園(筒井1)で開かれる区民まつりで来場者300人に食べ比べてもらう。投票で1位になった作品が「区民まつり認定スイーツ」の称号を得る。1年生の森早也佳さん(18)と藤原由樹さん(19)は「選ばれるよう元気よくアピールしたい」と張り切っている。

 認定スイーツは、菓子クラブを指導する文化短大の山田実加准教授と洋菓子店「グランスパティスリー」(北区杉栄町)が商品化する。

 売り上げの一部を東区に寄付し、地域の伝統文化の保存に役立てる。

(2013年10月4日 中日新聞朝刊市民版より)
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