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中日新聞掲載の大学記事

2013.05.08

青色LED 開発たどる 赤崎・名城大教授が本出版

 青色発光ダイオード(LED)を開発したことで知られる名城大の赤崎勇教授が自らの生い立ちや信条、これまで取り組んできた研究などをまとめた本「青い光に魅せられて」を日本経済新聞出版社から出版した。赤崎教授は「本を通じて若い人たちに『あきらめなければ道は開ける』と伝えたい」と話している。

 序章と終章を含めて7章で構成。2章では、いつも父から「自分の好きなことをやればよい」と言われていたことや、戦時中の学徒動員などの思い出を掲載。その後の章では、研究者になろうと考えだした名古屋大大学院工学研究科の助手時代を振り返る。

 1981年に国際シンポジウムで青色LEDの研究成果を発表したものの全く反響がなく、「我ひとり荒野を行く」とつぶやいたエピソードも収録。終章では、“はやり”にとらわれず、自分のテーマを追求する大切さを訴えている。

 赤崎教授は青色LEDの基礎技術を確立。LEDに光の3原色がそろい、あらゆる色を表現できるようになり、91年にはこの業績で中日文化賞を受賞した。LEDは照明器具だけでなく、携帯電話やパソコンのバックライトにも応用され、現代社会になくてはならない技術となっている。

 46判、241ページ。定価は1冊1700円(税別)。5500部を発行。購入希望者は各書店から注文してもらう。 (中村禎一郎)

(2013年5月8日 中日新聞朝刊県内総合版より)
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