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2013.02.06
ホタルさなぎ 頭もぴかり 名大院 体内酵素の働き解明
ホタルのさなぎの頭部が光り続ける仕組みを、名古屋大大学院生命農学研究科の大場裕一助教らのグループが初めて解明した。成果は英学術誌「フォトケミカル・アンド・フォトバイオロジカル・サイエンス」に掲載された。
さなぎの尻部分は、刺激を受けると10分ほど光り続けることが知られている。これに対し頭部は、尻の光が透けて光っているように見えると考えられていた。
グループは体長8ミリほどのヘイケボタルのさなぎを利用。尻の光が黄色っぽいのに対し、頭の光は緑色っぽいことに着目した。
さなぎの体内で光を放っている酵素を分析した結果、頭と尻で酵素の種類が異なることを発見。尻の酵素は刺激を受けて光る作用があり、頭部から見つかった酵素には刺激に関係なく連続的に光を放つ作用があった。
大場助教は「さなぎは頭の光で捕食者に警告し、危険が迫るとお尻の光で相手をびっくりさせるのではないか」と推測している。
(2013年2月6日 中日新聞朝刊26面より)
さなぎの尻部分は、刺激を受けると10分ほど光り続けることが知られている。これに対し頭部は、尻の光が透けて光っているように見えると考えられていた。
グループは体長8ミリほどのヘイケボタルのさなぎを利用。尻の光が黄色っぽいのに対し、頭の光は緑色っぽいことに着目した。
さなぎの体内で光を放っている酵素を分析した結果、頭と尻で酵素の種類が異なることを発見。尻の酵素は刺激を受けて光る作用があり、頭部から見つかった酵素には刺激に関係なく連続的に光を放つ作用があった。
大場助教は「さなぎは頭の光で捕食者に警告し、危険が迫るとお尻の光で相手をびっくりさせるのではないか」と推測している。
(2013年2月6日 中日新聞朝刊26面より)