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2013.01.22
有松鳴海絞 学生が新風 あすから地区で展示やセミナー
■製品や産地の展望を考える
名古屋市緑区で400年の伝統を持つ有松鳴海絞に、従来の職人とはひと味違ったデザイン感覚を持つ学生たちが関わり始めた。次世代の絞り製品や、産地の展望を学生らと考えるイベントが23〜27日、旧東海道周辺の有松地区で開かれる。
有松・鳴海では最近、名古屋芸術大や名古屋市立大などの学生が授業で訪れたのをきっかけに絞り業者のもとで技法を学び、「ここで働きたい」という声も出てきた。
イベントを主催する県絞工業組合の山上正晃さん(42)は「少し前は受け入れ側が閉鎖的で、『たかが学生』との意識もあった」と言う。だが、大柄でデザイン性の高い絞りを作る学生たちの感性に「細かい技法を見せたがる僕らとは違う。高齢化した産地の活性化につながるのでは」と期待を寄せる。
27日午後1時から、学生や有識者を交えたセミナー(要申し込み、参加費1000円)を伝統的建造物「山田家」で開く。名市大芸術工学部4年の藤井祥二さん(24)は、昨年米国メーン州に3カ月滞在し、絞りを学ぶ服飾デザイナーらと交流。「絞りの技法は同じでも、彼らの自由な発想に可能性を感じた」という体験を報告する。名市大の藤井尚子准教授は「有松鳴海絞の病衣デザイン」をテーマに発表。有松の古い町並み活用を考えるパネルディスカッションもある。
学生も関わった産学官の連携事業で生まれた絞りのスカーフやインテリア商品などの試作品を期間中、日本料理「やまと」で展示する。26日午後1時からは、ウール生地の一部を縮める新手法で絞りのストールを作る体験(要申し込み、参加費5000円)を有松鳴海絞会館で開く。各店舗で絞り製品の販売もする。
問い合わせは山上商店=電052(623)2186=へ。(木下大資)
(2013年1月22日 中日新聞朝刊市民版より)
名古屋市緑区で400年の伝統を持つ有松鳴海絞に、従来の職人とはひと味違ったデザイン感覚を持つ学生たちが関わり始めた。次世代の絞り製品や、産地の展望を学生らと考えるイベントが23〜27日、旧東海道周辺の有松地区で開かれる。
有松・鳴海では最近、名古屋芸術大や名古屋市立大などの学生が授業で訪れたのをきっかけに絞り業者のもとで技法を学び、「ここで働きたい」という声も出てきた。
イベントを主催する県絞工業組合の山上正晃さん(42)は「少し前は受け入れ側が閉鎖的で、『たかが学生』との意識もあった」と言う。だが、大柄でデザイン性の高い絞りを作る学生たちの感性に「細かい技法を見せたがる僕らとは違う。高齢化した産地の活性化につながるのでは」と期待を寄せる。
27日午後1時から、学生や有識者を交えたセミナー(要申し込み、参加費1000円)を伝統的建造物「山田家」で開く。名市大芸術工学部4年の藤井祥二さん(24)は、昨年米国メーン州に3カ月滞在し、絞りを学ぶ服飾デザイナーらと交流。「絞りの技法は同じでも、彼らの自由な発想に可能性を感じた」という体験を報告する。名市大の藤井尚子准教授は「有松鳴海絞の病衣デザイン」をテーマに発表。有松の古い町並み活用を考えるパネルディスカッションもある。
学生も関わった産学官の連携事業で生まれた絞りのスカーフやインテリア商品などの試作品を期間中、日本料理「やまと」で展示する。26日午後1時からは、ウール生地の一部を縮める新手法で絞りのストールを作る体験(要申し込み、参加費5000円)を有松鳴海絞会館で開く。各店舗で絞り製品の販売もする。
問い合わせは山上商店=電052(623)2186=へ。(木下大資)
(2013年1月22日 中日新聞朝刊市民版より)