進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2012.11.17

自動でスイスイ駐車もおまかせ 豊田工大 障害物かわす車を公開 低価格で実用化目標

 自らの判断で障害物を避けて走り、駐車もできる1人乗り自律走行車を、豊田工業大スマートビークル研究センター(名古屋市天白区)が16日、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園で披露した。技術的には5年以内の実用化が可能。ショッピングセンター駐車場やゴルフ場などでの活用を目指す。

 トヨタ車体が販売する1人乗りの小型電気自動車「コムス」を500万円の費用をかけ改造。将来の量産を意識し、市販のレーダーやカメラを車体の前後左右に取り付けた。車のナビゲーションシステムと同じように画面上で行き先を設定して出発。レーザーなどで周囲の情報を感知し、車載のコンピューターで分析し、人や障害物をよけて走る。

 16日の実演では、約70メートルの距離を時速7〜8キロで走行。途中に置いたコーンポストを抜けて、指定した駐車スペースでぴたりと止まった。

 米国では、IT大手の「グーグル」が自律走行車を開発。米国の公道で走ることが認められている。日本では道路交通法で認められていない改造車となり、まだ公道は走れない。三田誠一センター長は「グーグル・カーは最新鋭装置を積んでおり、製造に膨大な費用がかかる。私たちは実用可能な費用で、将来的には高齢者が日常生活に使う自律走行車を目指したい」と話している。

(2012年11月17日 中日新聞朝刊34面より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ