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中日新聞掲載の大学記事

2011.12.08

漫画無限の自在性 愛大文学部 メディア芸術専攻新設

■京都造形芸大マンガ学科 牧野教授が講演

 愛知大文学部に2012年度、メディア芸術専攻が新設されるのを記念し、豊橋市ふるさと大使で京都造形芸術大マンガ学科の牧野圭一教授(74)が6日、同市町畑町の愛大豊橋校舎で講演した。13年開館予定の豊橋市芸術文化ホールの企画も支援する牧野教授は「漫画にはどこにでも入り込める自在性がある」と話した。(石屋法道)

 牧野さんは豊橋市出身。15年間以上、新聞で政治漫画を担当した後、関西の大学で教壇に立つ。

 講演の演題は「マンガというメディア」。「鉄腕アトムを見た少年が大人になってロボットを作っている。漫画は時間軸で機能する媒体だ」と説明。漫画の特徴を「妄想の視覚化」と指摘し、手塚治虫が未来を描いた漫画を例に「同時代の学者や専門家も同じ想像をしたかもしれないが、技術的など裏付けのない案は出せない。笑われながら妄想を描けた漫画家だけが発表手段を持っていた」と話した。ブラックユーモアの漫画も挙げ「人の脳や心をストレートに描く」とも語った。

 芸文ホールには「異文化交流施設。漫画は脚本としても活用できる。豊橋に縁が深い鬼などを題材に企画を手掛けたい」と意欲を示した。

 愛知大は来年4月、文学部にメディア芸術専攻を立ち上げ、演劇や映像、漫画などを対象に実習を交えながら文化的側面から研究する。芸術プロデューサー育成の観点も取り入れ、市と連携した取り組みも検討していくという。

(2011年12月8日 中日新聞朝刊東三河版より)
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