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中日新聞掲載の大学記事

2011.11.01

ヘルシー弁当学生らが開発 椙山女学園大 学食で提供

■「食生活見直しを」栄養など配慮詰め 企業と共同、一部コンビニで販売も

 椙山女学園食育推進センター(千種区星が丘元町)と同大生活科学部の学生らが、乱れがちな食生活を見つめ直すきっかけにしてもらおうと、1日に必要な栄養の3分の1がとれるヘルシーメニューを考案。同大の学食で提供され、山崎製パン(東京)運営のコンビニエンスストアで販売される弁当にも採用されて好評だ。 (神保美希)

 同学部の続(つづき)順子教授とゼミ生が昨年行った学生の食に関する調査では、バランスの良い昼食を毎日取っている学生は24.8%。何を食べたらいいか分からないという声も多かった。

 結果に危機感を覚えた大学側が呼び掛け、学内食堂のメニューを通して、栄養バランスの良い食事は何か、実際に見て食べて覚えてもらおうと、メニュー作りが始まった。

 「女子大らしい」ヘルシーメニューとして、野菜が豊富で脂質や塩分は控えめ、不足しがちな鉄分やカルシウム、食物繊維などを1日必要量の3分の1以上含むものなどと定義。定義に添って作ったレシピは「チリチキン丼」「アサリとほうれん草のトマトパスタ」など20以上。ダイエットではなく、健康維持のための内容になっているのが特徴だ。

 山崎製パンと共同開発した弁当は、栄養とともに脂肪酸バランスを考慮。「豆腐ハンバーグ&空揚げ」、「鶏照り焼き&さつまいも」、「和風弁当(サバ)」の3品で、12〜14種類のおかずが入り600キロカロリーほど。

 中性脂肪を低減する効果がある「えごま」が使われ、パッケージに食事バランスガイドも貼られている。東海地区のYショップで販売され480円。

 開発に携わった、同学部管理栄養学科4年の氏原舞美さんは「私たちが開発した商品を食べている人がいるとうれしい。好評で、第2弾も検討中です」と笑顔で話した。

 山崎製パンのYショップ事業部・竹内浩之係長(46)も「コンビニ弁当の購買層は男性が中心だが、学生の考えた弁当は女性、お年寄りにも受け入れられる」と期待している。

(2011年11月1日 中日新聞朝刊市民版より)
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