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2011.07.05
陸上女子短距離 アジア選手権100メートル出場 市川華菜(中京大)
■急成長世界切符へ照準 癖を直し存在感
陸上女子短距離の市川華菜(中京大3年)が、7日に神戸で開幕するアジア選手権の100メートルで世界選手権(8月27日開幕・大邱=韓国)の出場権獲得を狙う。今冬の代表合宿でエース福島千里(北海道ハイテクAC)に刺激を受け、この春に急成長。世界選手権は400メートルリレーメンバーとして出場が有力視されるが、個人でも代表権を獲得してロンドン五輪の足掛かりにするつもりだ。 (松山義明)
昨年7月の世界ジュニア選手権200メートルで8位入賞し、今年1、2月に北海道で2度行われた代表合宿に福島ら7選手と参加。短い間隔で並べたミニハードルを走る練習に取り組んだ。北海道ハイテクACの中村宏之監督が「脚を速く動かせば速く走れるようになる」と考案し、福島を広州アジア大会2冠に導いた特訓だが、市川はただ1人テンポよくこなすことができず「すごく恥ずかしかった」という。
大学に戻ってから同じハードルを使った練習を重ねると、太もも内側の筋肉や股関節が鍛えられ、歩幅が整ってピッチが速くなった。終盤になると歩幅が広がって失速する癖が改善できた。
4月の織田記念国際の100メートルで追い風参考ながら福島の日本記録(11秒21)に迫る11秒28をマーク。6月の日本選手権では100メートル、200メートルともに福島に次いで2位の好成績で一気に存在感を高めた。
アジア選手権の100メートルは福島が出場せず、全出場者のシーズンベストを比べると市川は2番目。ソウル、バルセロナ五輪男子400メートルリレー代表の青戸慎司コーチは「11秒台中盤は確実に出せる技術がついた。暑さの影響は気になるが優勝確率は80%ほど」と期待する。
女王の背中を追う20歳は「福島さんに比べ、まだ全然足りない。アジア選手権はいい走りで勝って、次につなげたい」と気を引き締めている。
■世界選手権女子100メートルの出場条件
参加標準記録A(11秒29)を突破済みの福島千里が日本選手権で優勝したことにより代表に内定。ほかの日本選手が出場するにはアジア選手権で優勝するか、参加標準記録B(11秒38)以上を出す必要がある。市川の自己ベストは4月の織田記念国際予選で記録した11秒43。
(2011年7月5日 中日新聞夕刊5面より)
陸上女子短距離の市川華菜(中京大3年)が、7日に神戸で開幕するアジア選手権の100メートルで世界選手権(8月27日開幕・大邱=韓国)の出場権獲得を狙う。今冬の代表合宿でエース福島千里(北海道ハイテクAC)に刺激を受け、この春に急成長。世界選手権は400メートルリレーメンバーとして出場が有力視されるが、個人でも代表権を獲得してロンドン五輪の足掛かりにするつもりだ。 (松山義明)
昨年7月の世界ジュニア選手権200メートルで8位入賞し、今年1、2月に北海道で2度行われた代表合宿に福島ら7選手と参加。短い間隔で並べたミニハードルを走る練習に取り組んだ。北海道ハイテクACの中村宏之監督が「脚を速く動かせば速く走れるようになる」と考案し、福島を広州アジア大会2冠に導いた特訓だが、市川はただ1人テンポよくこなすことができず「すごく恥ずかしかった」という。
大学に戻ってから同じハードルを使った練習を重ねると、太もも内側の筋肉や股関節が鍛えられ、歩幅が整ってピッチが速くなった。終盤になると歩幅が広がって失速する癖が改善できた。
4月の織田記念国際の100メートルで追い風参考ながら福島の日本記録(11秒21)に迫る11秒28をマーク。6月の日本選手権では100メートル、200メートルともに福島に次いで2位の好成績で一気に存在感を高めた。
アジア選手権の100メートルは福島が出場せず、全出場者のシーズンベストを比べると市川は2番目。ソウル、バルセロナ五輪男子400メートルリレー代表の青戸慎司コーチは「11秒台中盤は確実に出せる技術がついた。暑さの影響は気になるが優勝確率は80%ほど」と期待する。
女王の背中を追う20歳は「福島さんに比べ、まだ全然足りない。アジア選手権はいい走りで勝って、次につなげたい」と気を引き締めている。
■世界選手権女子100メートルの出場条件
参加標準記録A(11秒29)を突破済みの福島千里が日本選手権で優勝したことにより代表に内定。ほかの日本選手が出場するにはアジア選手権で優勝するか、参加標準記録B(11秒38)以上を出す必要がある。市川の自己ベストは4月の織田記念国際予選で記録した11秒43。
(2011年7月5日 中日新聞夕刊5面より)