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中日新聞掲載の大学記事

2011.04.17

愛知大学野球 クールな愛院大エースが燃えた 浦野猛打呼ぶ完投

 愛院大は浦野博司投手(4年・浜松工)が完投して、名城大に7−1で快勝。名商大は上野貴之投手(4年・祐誠)が愛工大を完封し、2−0で先勝した。

 クールな男が思わずガッツポーズした。9回2死。名城大・加藤のライナーを二塁・上野が好捕すると、愛院大の右腕・浦野が右手を強く握って、喜びを表現した。

 「打って、守ってくれた野手のおかげ」。開口一番、浦野は5安打1失点で完投した自身のことより、支えてもらった野手陣に感謝した。だが、野手の活躍を引き出したのも浦野自身だろう。

■打たせて取り攻撃にリズム

 初戦の愛工大戦では13奪三振で完封。だが、この快投も浦野にとっては反省材料だった。「あれでは駄目。打たせて取る方が野手のリズムが良くなる」。三振を多く取ることで結果的に球数が増え、守備の時間も長くなった。だから、この日は緩急を巧みに使い、三振の山ではなく、凡打の山を築いた。結果、愛工大戦で6安打3得点だった打線が10安打で7得点。野手を刺激する投球で自分自身も楽にした。

 昨春、リーグMVPに輝いた右腕は今年も進化している。昨年は左足を上げた際に伸び上がるようなフォームだったが、その反動でボールをリリースする際に体が沈み、肘が下がる欠点があった。今年は上下動を減らすことで、反動もなくし、肘の位置を高くキープ。ボールに角度を付けることを意識している。

 「(リーグ戦は)まだ始まったばかり。勝ち続けないといけないので、気だけは緩めないようにしたい」と浦野。最終学年を迎えた頼もしいエースが今年もチームを引っ張っている。 (麻生和男)

■名商大 上野が3度目完封

 名商大は主戦・上野が自身3度目の完封勝利。持ち味の直球の切れが良く、愛工大打線を5安打に封じて10三振を奪った。前回の愛大戦は9回に1点を失って完封を逃しただけに、「(9回は)3人で終わらせようと思った。明日(2回戦)にもつながるから」と納得の表情を見せた。

▽1回戦(愛院大1勝)
名城大 000000100―1
愛院大 04000021x―7
本塁打 加藤翔(城)

▽1回戦(名商大1勝)
愛工大 000000000―0
名商大 00020000x―2

(2011年4月17日 中日スポーツ9面より)

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